巻込技の分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/01 19:52 UTC 版)
1895年(明治28年)に制定された五教の技には『巻込』という言葉の入った技は内巻込と外巻込の二つのみであった。その後、上記の跳巻込や払巻込などが開発され試合でも流行を見せるようになると、これらの巻込技の分類が問題になるようになってきた。主な意見としては「手技や腰技に含めるべき」「捨身技の中に、新たに巻込技という小分類を作ってそこに含めるべき」「横捨身技に含めるべき」というものであった。様々な議論の中で技のメカニズムが研究されると手技や腰技という意見は支持を失い、「少なくとも捨身技である」という考え方が広がると議論の中心は「『巻込技』という分類名を作るか否か」という点に移ってきた。 巻込技という分類名を作ることを主張した工藤一三は「捨身技とは、体を仰向けにすることが、所謂、捨てると言うことである。巻込技は、捨てるには違いないが、この技は巻き込む技であり、本質面、理合いが異なるので、別の分類として扱うべきである。」と主張した。しかし、その後講道館内で議論を重ねた結果、創始者である嘉納治五郎が定めた投技の大分類である「手技」「腰技」「足技」「真捨身技」「横捨身技」の体系を崩すことへの抵抗感から、新たな分類名を創設することはしないこととし、現在は巻込技は横捨身技に含まれるという見解で統一されている。
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