川崎真治とは? わかりやすく解説

川崎真治

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/04 03:49 UTC 版)

川崎 真治(かわさき しんじ、1921年10月25日 - 2007年10月9日[1])は、日本言語学者、考古学者。大学や公の研究機関には所属していない在野の研究者。

世界各国の古代言語や古代文字ペトログリフ)と日本語との関係を、極めて大胆な発想で結びつける説を多数提唱している。古くから著作が多く知名度は抜群に高いが、提唱された説が学会で発表されたり、他の考古学者等から支持を得たりすることは少ない。

経歴

1921年10月25日東京品川に生まれる[1]。「川崎真治」は筆名であり、本名は川﨑治夫[1]

1944年、東京高等商船学校(現・東京海洋大学海洋工学部)航海科卒業[1]。戦時中は三等航海士として海上勤務した[1]。戦後、龍口直太郎のもとで語学雑誌の編集にたずさわり、その後、『譚海』編集長となる[1]。1950年10月、凡人社(のち平凡出版、現・マガジンハウス)入社[2]。『月刊平凡』の小説担当編集者となる[1]。1955年4月、平凡出版を退社し大映に移籍[3]映画プロデューサーとして『夜の蝶』『黒の試走車』などを担当した[4]

1971年に退社し、独自の日本古代史研究を開始する。一貫して在野であり、唯一の肩書は、誰でも自由に入会・退会することのできる「東アジアの古代文化を考える会」の会員であった[4]

2007年10月9日、死去[1]

著作

  • 『混血の神々 : 日本人と日本語の起源』講談社、1973年。
  • 『日本語の謎を解く』読売新聞社、1974年11月。
  • 『日本語はどこからきたか : あなたもエジプト語を使っている』学芸書林、1975年。
  • 『姓氏・地名の起源 : あなたは何族?』新人物往来社、1975年。
  • 土偶の謎』二見書房、1975年。
  • 『古代稲作地名の起源』新人物往来社、1976年。
  • 『日本語の起源を探る』読売新聞社、1976年。
  • 天皇家の日本語』新人物往来社、1976年12月。
  • 『日本語の発祥地はメソポタミア』読売新聞社、1978年12月。
  • 『白鳥と騎馬の王 : 稲荷山鉄剣銘文は語る』日康、1979年7月。
  • シルクロードの倭人 : 秀真伝』(鹿島曻と共著)日康、1979年11月。
  • 『謎の邪馬台いろは歌 : 漢字渡来以前の日本語』徳間書店、1980年11月。
  • 『日本語のルーツが分かった! : 縄文の日本に渡来したオリエントの人々』徳間書店、1980年3月。
  • 『古代日本の未解読文字』新人物往来社、1984年6月。
  • 『誰も言わなかった古代史の話 : 日本のなかのオリエント』新人物往来社、1985年8月。
  • 『日本最古の文字と女神画像』六興出版、1988年5月。
  • 『方舟に乗った日本人 : 地名の起源を探る』新人物往来社、1989年6月。
  • 『謎の神アラハバキ 騎馬遊牧民族と古代東北王朝』六興出版、1991年8月。
  • 『世界最古の文字と日本の神々 : 全アジア共通の数詞トーテムによる解明』風濤社、1994年7月。
  • 『日本語の語源 : 海を渡ってやって来た日本語』風濤社、1994年10月。
  • 司馬遷の『史記』をこえた日本の史記』風濤社、2000年10月。
  • 『古代史は身近にあり : 比較言語学で解く「邪馬台国」』東洋書店、2009年11月。(遺稿)

脚注

  1. ^ a b c d e f g h 竹下 2009, p. 160.
  2. ^ 『読者とともに20年―平凡出版株式会社小史』平凡出版、1965年11月10日、92頁。doi:10.11501/2939289 
  3. ^ 『読者とともに20年―平凡出版株式会社小史』平凡出版、1965年11月10日、127頁。doi:10.11501/2939289 
  4. ^ a b 竹下 2009, p. 161.

参考文献

  • 竹下睿麒「解説」『古代史は身近にあり ―比較言語学で解く「邪馬台国」』川崎真治著、東洋書店、2009年11月25日。ISBN 978-4-88595-882-3 

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