山焼きの写真撮影
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 21:16 UTC 版)
山焼きを紹介する写真の中には、若草山全山が燃え、その上空に花火が上がっているものがあるが、これらは長時間露光と多重露出を施したものである(実際問題、火炎の中で花火を上げることはありえない)。実際は、花火打ち上げ後、燃焼場所を徐々に移動しながら、最終的に山全体を焼いている。そこで左記のような若草山の写真撮影には、特有の撮影技法が必要となってくる。その技法は個々人によりノウハウがあり一定しないが、その撮影の難しさが逆に山焼き撮影の魅力となっている。そのため毎年、奈良県内在住者はもちろん全国規模で撮影者が集まり続けている。 撮影の困難さとして、(1)一年に一度だけの一発勝負を強いられる、(2)花火と、徐々に燃えていく山と、市街地の夜景とを同時に撮影するため、露出の設定が難しい、(3)選択する花火と数が重要なポイント、(4)北風や多重露出時のカメラぶれ対策、(5)年によって異なる燃焼速度、(6)場所取りが重要(スウィートアングルが意外に少ない)・・・・の各項目が挙げられる。魅力ある撮影であるが、場所取り(早朝~数日前より)についていけず、新参者がなかなか入りづらい面もある。 山焼きの撮影は、長時間露光が必要なため、かつては、バッテリー性能やノイズ耐力に弱かったデジタルカメラによる撮影は少なく、フィルムカメラの独擅場だった時期があった。しかしそれらの性能向上に伴い、年々デジタルカメラで撮影に臨む者が増えてきている。
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