小笠原諸島の気候と生態系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/20 09:19 UTC 版)
「小笠原諸島の自然」の記事における「小笠原諸島の気候と生態系」の解説
小笠原諸島のほとんどは温帯と熱帯が移行する地域に当たる亜熱帯にある。一般的に亜熱帯は、常に亜熱帯高圧帯と亜熱帯高圧帯などによって形成される熱帯気団の影響下にある地域を指すが、小笠原では冬季は北のシベリア気団の影響を受けることから、同様の条件下にある沖縄諸島とともに亜熱帯の中では北部に位置するとされる。 小笠原諸島は亜熱帯高気圧である北太平洋高気圧の西北部に位置する、小笠原高気圧の中心に近い位置にあるため、沖縄諸島と比べると降水量が比較的少なく乾燥した気候となっている。特に夏季の降水量が少ないのが特徴であり、夏季は降水量よりも蒸散量が大きく上回っている。また冬季の降水量も少なく乾燥期と湿潤期が明瞭となっている。比較的小規模な小笠原諸島では大きな川や湖等が存在せず、降った雨水を保水する能力が低いこともあって、乾燥する時期の存在は乾性低木林の発達など小笠原の自然形成に大きな影響を与えている。そして通年降水量が多い梅雨時や秋の降水量が不足すると厳しい旱魃に見舞われることもあり、時々襲う大型の台風とともに小笠原の生態系形成に影響を与えている。
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