寝殿
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/02 08:32 UTC 版)
寝殿(しんでん)とは、平安時代以後の公家の邸宅において、主人の居所として中央部に設けられた施設。公家社会における儀式・行事の場所として中世・近世を通じて重要視された。
概要
正面3間から5間、側面2間で檜皮葺の母屋を中心として、その周辺を庇・簀子などを巡らせている。南正面側には庭から昇降する階段が設けられ、邸内の建物には残り三方から伸びる渡殿を介してつながっていた。四隅に出入り口となる妻戸を設け、その他の周囲には蔀戸を吊り、塗籠とよばれる壁と妻戸で仕切られた一室を除けば基本的には壁を作らず、丸柱が林立した構造で、日中は蔀戸を開け放つことで非常に開放的な空間となった。天井は母屋部分は組入天井、庇は化粧屋根裏構造であったと推定され、室内は板敷でそこに畳や茵を敷き、原則として壁が無いために屏風・室簾・几帳などで寝殿内部を間仕切りした。
参考文献
- 山田雄司「寝殿」『日本古代史大辞典』(大和書房 2006年)ISBN 978-4-479-84065-7
- 川本重雄「寝殿」『日本歴史大事典 2』(小学館 2000年)ISBN 978-4-095-23002-3
関連項目
「寝殿」の例文・使い方・用例・文例
- 寝殿
- 寝殿造りの建物における,大庇という部屋
- 寝殿造りの建物において,小さい庇の間
- 昔の寝殿造りの建物で,主人の居間となる表座敷
- 壁の無い寝殿造りの渡り廊下
- 寝殿造りにおいて,表門と寝殿との間にある門
- 寝殿造りにおいて,池に向けて建てた建物
- 寝殿造りにおいて,居間兼客間の部屋
- 寝殿の母屋に設ける寝床の台
- 寝殿造において,母屋の回りの細長い部屋
- 寝殿造りの,ひさしの間
- 広庇という,寝殿造りの構成部分
- 寝殿造りの母屋にかける御簾
- 寝殿造りにおいて,対の屋という建物
- 寝殿造りで,北にある建物
- 寝殿造りの住宅に設けられた両開きの板戸
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