定義の要素をめぐる論争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/10 06:10 UTC 版)
「孤独死」の定義に関しては死亡場所や世帯類型など複数の要素で内容が一致しなかったり言及がないことが指摘されている。 死亡場所 「孤独死」を自宅での死亡に限るかどうかについては、阪神・淡路大震災以降は自宅での死亡を要件とするものが多数になっているが、自宅での死亡に言及していない定義も存在しており不一致がみられる。 世帯類型 「孤独死」は単身世帯(一人暮らし)で発生する現象と多数の定義で言及されているが、野宿者や家族内での虐待による死亡に「孤独死」を適用する可能性も指摘されており「単身世帯」とは別に「孤独死」を把握しようとする議論もみられる。 自殺 自殺を孤独死に含めるかどうかでは全く相反する立場があり、自治体の「孤独死判定基準」にも違いが出ている。 社会的孤立 生前の状況について比較的客観的な指標で捉え「社会的孤立」を「孤独死」の定義に含める立場があるが、地域自治会などに積極的に参加してきた人の孤独死も多数存在するため議論の余地があるとされる。 看取りの有無 多くの「孤独死」の定義で看取りがなく亡くなったことが含まれているが、死の直前に病院に搬送されて看護師に看取られるケースもあるなど争点になっている。 年齢基準 「孤独死」の定義について阪神・淡路大震災以降は高齢者以外の年齢層の孤独死が取り上げられるようになったが、自治体によっては「孤独死」のデータに年齢基準が含まれているなど特定の年齢層について言及する場合があることが指摘されている。 死後経過時間 「孤独死」と死後経過時間についても一致した基準はなく、「死後4日以上」という基準を採用しているものや「死後1週間以上」という基準を採用しているものがある。
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