定性的に定義しようとする立場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 02:00 UTC 版)
「病気」の記事における「定性的に定義しようとする立場」の解説
逆に、質的な記述あるいは定性的な記述で病気を一般化して定義しようとする試み・立場がある。 ひとつには本人の認識している状態(あるいは本人の主観的経験内容)を重視し、病気の定義を「本人が心身に不都合を感じ、改善を望むような状態」、あるいは「本人あるいは周囲 が心身に不都合を感じ、改善を望むような状態」とすることがある。 医師が疾患だと診断した人であっても、本人は生活上の問題を感じないことなどを理由に「自分は病気ではない。健康である」と述べていることがあり、あるいは「身体障害は障害(広い意味で疾病の一種)ではなく個性である」と言われることがあり、これらはその意味でも一理あることともいえる。また、医療従事者の立場でも、本人または周囲が治療の必要性を感じなければ病院を受診に来ることも無いので、このような定義でも実際上の問題は生じにくい。 ただし、これも突き詰めて考えてみると、医師が依存症・嗜癖や骨粗鬆症などと診断するようなケースでも上記のような認識のズレが生じていることがあり、医学研究の立場では本人や周囲の判断・価値観に関わらずに病気を定義し診断できるようにすることへの要求は存在する。
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