安全性・居住性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 09:17 UTC 版)
構造上サスペンションは一切考慮されず乗り心地は最悪であった。また車体の内部は分割されておらず、乗員はエンジンと同じスペースに乗り込んでいたため、エンジンの轟音と熱気が直接、乗員を襲い、換気装置もないので排気ガスが蔓延した。また、剥き出しで稼働中のエンジンに乗員が触れて事故を起こす危険性もあった。スリットからの外光頼りの車内には照明もなく、外部と連絡を取る無線機も装備されていなかった。 換気を考慮されていない構造であったため、有毒な一酸化炭素、気化した燃料やオイルの臭気、火器から生じる硝煙などによって車内は劣悪な環境であった。その上、エンジンから発生する熱によって摂氏50度に達することもあった。乗員はこれらの問題に対応するため、ヘルメットとゴーグルを常備し、塹壕戦で一般化したガスマスクを装備することもあった。
※この「安全性・居住性」の解説は、「マーク I 戦車」の解説の一部です。
「安全性・居住性」を含む「マーク I 戦車」の記事については、「マーク I 戦車」の概要を参照ください。
- 安全性居住性のページへのリンク