宇宙の未来
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 12:10 UTC 版)
詳細は「宇宙の終焉」を参照 宇宙定数を取り除いたアインシュタイン方程式の解が示す宇宙の未来は、膨張がやがて収縮し、最終的に一点につぶれるビッグクランチと呼ばれるモデルであった。地球表面でボールを空に投げると高く上がるが、やがて勢いが無くなり落ちて来る。同様に、膨張の原動力である熱や光の放出の力が低下し、重力が優勢になると宇宙は膨張速度を落とし、収縮に転じる。ほとんどの科学者はこのモデルを支持していた。 ところが1998年に膨張速度を観測した2つのグループが、宇宙誕生後70億年頃から加速膨張が始まったと発表し、未来モデルは書き換えられた。宇宙を加速膨張させる原動力は謎のままダークエネルギーと名付けられ、将来的にこの量がどのように推移するかによって2つのモデルが作られた。ダークエネルギーの増加が続き膨張が加速され続けてやがて無限大になると、宇宙は素粒子レベルまでばらばらに引き裂かれて終焉を迎える。これはビッグリップと呼ばれる。ダークエネルギーによる膨張が無限大に達しなければ、宇宙は緩やかに膨張を続けながらも破綻しない可能性もある。
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