子音語幹の表記(第11項(1)~(5))
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/17 00:32 UTC 版)
「朝鮮語新綴字法」の記事における「子音語幹の表記(第11項(1)~(5))」の解説
(1)ㄹ語幹(ㄹ変格用言) ㄹ語幹の表記には「」が用いられた。発音の上で /ㄹ/ が脱落する場合においても、綴りの上で「」が保たれた。以下、〔 〕内は北の現行正書法における表記である。 다〔놀다〕(遊ぶ) ― ㅂ니다〔놉니다〕 ― 아〔놀아〕 (2)ㅅ変格 ㅅ変格の表記には「ㆆ」が用いられた。この字母は訓民正音創製(1443年)時に存在した字母であり、当時は声門閉鎖音 [ʔ] を表したと推測される。この字母は20世紀の正書法ではすでに用いられなくなっていたが、ㅅ変格の終声字母として再利用したものである。 다〔낫다〕(治る) ― ᄅ〔나을〕 ― 아〔나아〕 (3)ㅎ変格・ㅎ正格 南北の現行正書法において、ㅎ変格用言は /ㅎ/ 音が脱落する場合に終声字母「ㅎ」を表記しないが、朝鮮語新綴字法ではㅎ正格用言と同様に「ㅎ」を表記するものとされた。その一方で、ㅎ正格における連結母音「-으-」を表記しないこととした。従って、ㅎ変格とㅎ正格は、-아/어形を除き同様に綴られることとなった。 그렇다(そうだ) ― 그렇ㄴ〔그런〕― 그렇나〔그러나〕 ― 그렇면〔그러면〕 ― 그래서〔그래서〕 좋다(よい) ― 좋ㄴ〔좋은〕 ― 좋나〔좋으나〕 ― 좋면〔좋으면〕 ― 좋아서〔좋아서〕 (4)ㄷ変格 ㄷ変格の表記には ㅿ が用いられた。この字母は訓民正音創製(1443年)時に存在した字母であり、当時は歯茎摩擦音 [z] を表したと推測される。この字母は20世紀の正書法ではすでに用いられなくなっていたが、[t] あるいは [ɾ] 音を表すㄷ変格の終声字母として再利用したものである。 다〔걷다〕(歩く) ― 으니〔걸으니〕 ― 어〔걸어〕 (5)ㅂ変格 ㅂ変格の表記には「」が用いられた。 다〔곱다〕(きれいだ) ― 면〔고우면〕 ― 아〔고와〕
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