大鴉の言葉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 07:03 UTC 版)
一般には9世紀にソルビョルン・ホルンクローヴィによって書かれたとされる断片的なスカルド詩である『大鴉の言葉』は、一人のヴァルキュリャと一羽のワタリガラスの会話を中心に据え、主にノルウェー王ハーラル1世の生涯と事績を物語るものである。詩は、ハーラル美髪王の事績を詠む詩人のために、貴人たちに静まるよう呼びかける場面から始まる。「嘴の大きなワタリガラス」と話す、「金髪」で「腕の白い」「賢き」乙女のことをみな聞いたことがあるだろうと、語り手は述べる。そのヴァルキュリャは自らの賢さを恃むところ厚く、鳥の言葉が分かり、さらに白い喉と輝く眼を持ち、男の中で楽しみを覚えないと語られる。 Wise thought her the valkyrie; were welcome never men to the bright-eyed one, her who the birds' speech knew well. Greeted the light-lashed maiden, the lily-throated woman, The hymir's-skull-cleaver as on cliff he was perching. 美しいと描写されたそのヴァルキュリャは、血に塗れ死体をついばむワタリガラスに話しかける。 "How is it, ye ravens—whence are ye come now with beaks all gory, at break of morning? Carrion-reek ye carry, and your claws are bloody. Were ye near, at night-time, where ye knew of corpses?" 黒いワタリガラスは身を震わせ、卵から孵った頃から我々はハーラルに付き従っていると答える。ヴァルキュリャがハーラルの事績をあまり知らないようだったのでワタリガラスは驚き、数スタンザに渡ってハーラルの行いを語る。第15スタンザで、ハーラルに関してヴァルキュリャが質問し、ワタリガラスがそれに答える質疑応答の様式となり、詩が終わるまで続く。
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