大崎地方とは? わかりやすく解説

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大崎地方

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/20 13:46 UTC 版)

大崎地方(おおさきちほう)は、宮城県北部の1市4町(大崎市色麻町加美町涌谷町美里町)を範囲とする地域名。宮城県による地域区分では「大崎地域」[1]、「広域大崎圏」[2]とされている。

地域組織

宮城県 行政区分地図
紫色:大崎圏

宮城県は県内を7つの広域行政推進地域に区分しており、大崎市、加美郡色麻町加美町遠田郡涌谷町美里町の1市4町が広域大崎圏、あるいは大崎地域とされている[1][2]。全市町で「大崎地域広域行政事務組合」を組織する。また、中心部の旧古川市を除く13(旧中新田町、旧小野田町、旧宮崎町、色麻町、旧松山町、旧三本木町、旧鹿島台町、旧岩出山町、旧鳴子町、涌谷町、旧小牛田町、旧田尻町、旧南郷町)は、平成の大合併で町数が減るまで、「大崎地方町村会」「大崎地方町村議会議長会」「大崎地方社会福祉協議会」などを組織していた。また、大崎地方選出の宮城県議会議員たちは、超党派の「宮城県議会大崎地方議員会」を組織する。民間でも、大崎地方をエリアとする各種団体が多数存在する。

大崎市と色麻町、加美町、涌谷町、美里町はそれぞれ定住自立圏の形成に向けて協議している[3]

平成の大合併の際、合併推進派からは、当時の1市13町全てで合併することを望む声も聞かれた。現在も「2次合併がある際は、大崎地方を1つの市に」という声が聞かれる。宮城県も、1市4町が大同合併して20万人都市となる、中長期的な合併枠組み案を示している。しかし、連携の重要性は誰もが認めつつも、容易な大規模合併には慎重な声も根強い。仮に大崎地方1市4町が合併した場合、面積は栗原市を抜き、宮城県最大の市となる。ただし旧松山町、旧鹿島台町の区域は仙台市を中心とした地域「仙台都市圏」に含まれ、旧古川市を中心とする合併に反対する意見も聞かれた。

衆議院の選挙区は、中選挙区制当時は旧宮城1区・2区に分かれていた。小選挙区比例代表並立制となる際、当時の1市13町が大崎地方を同じ選挙区にするよう国へ要望したが、市郡が5つ(旧古川市、旧志田郡、旧玉造郡、加美郡、遠田郡)だったこともあり、結果的に宮城4区・5区・6区の3つに分けられた。このため、市郡境を越え合併した大崎市は、2009年の第45回衆院選は3会場に別れ開票作業が行われた。選挙区の見直しは、少なくとも2010年国勢調査の後に行われる。

統計

(この節の出典は目で見る“大崎地域”『おおさき』はこんなところである。特記のある部分を除く。)

  • 出生率:5.76%(2019年)
  • 死亡率:14.22%(2019年)
  • 第一次産業労働者:10,404人
  • 第二次産業労働者:30,715人
  • 第三次産業労働者:59,499人
  • 病院数:21(2020年10月1日)
  • 病院病床:2,547(2020年10月1日)
  • 診療所数:116(2020年10月1日)
  • 診療所病床:142
  • 医師数:365人
  • 幼稚園(2020年)
    • 園数:35
    • 園児:1,919人
  • 認定こども園(2020年)
    • 園数:9
    • 園児:775人
  • 小学校(2020年)
    • 校数:43校
    • 児童:9,612人
  • 中学校(2020年)
    • 校数:21校
    • 児童:5,347人
  • 高等学校(2020年)
    • 校数:14校
    • 児童:5,436人

人口

(令和2年住民基本台帳に基づく)

  • 大崎地方の人口:199,520人(宮城県の9%)
  • 大崎地方の市町村別人口

推計人口(2025年5月1日):182,360人(全県比:8.2%)

国勢調査人口の推移は以下の通り[4][5]

仙台都市圏以外の地域圏(単位:人)
  登米圏
  栗原圏
  石巻圏
  大崎圏
  仙南圏
仙台都市圏(単位:万人)
   宮城県
  現・仙台市域にあたる人口
   仙台市

土地利用

2019年4月1日時点)

  • 森林:55%(87,520ha
    • 民有林:31%
    • 国有林:24%
  • 農地:23%(35,649ha)
    • 田:20%
    • 畑:3%
  • 宅地:5%(6,941ha)
    • 住宅地:3%
  • 水面・河川:5%(7,789ha)
  • 道路:4%(6,431ha)
  • 原野:1%(1,183ha)
  • その他:6%(9,877ha)

都市雇用圏

金本良嗣・徳岡一幸によって提案された都市雇用圏(10パーセント通勤圏)の指標による大崎都市圏の人口は約21万人である(2010年国勢調査基準)。都市圏の範囲は、県の広域行政区域と同様、大崎市、色麻町、加美町、涌谷町、美里町の1市4町である。一般的な都市圏の定義については都市圏を参照のこと。

以下は都市雇用圏(10パーセント通勤圏)の変遷である。大崎都市圏および仙台都市圏の 10パーセント通勤圏に入っていない自治体は、各統計年の欄で灰色かつ「-」で示す。

自治体
('80)
1980年 1990年 1995年 2000年 2005年 2010年 自治体
(現在)
涌谷町 - - - - - 大崎 都市圏 涌谷町
鳴子町 - - - - - 大崎市
田尻町 - - 古川 都市圏
169858人
古川 都市圏
169910人
古川 都市圏
高清水町 - 古川 都市圏
152834人
- - 栗原市
中新田町 - 古川 都市圏
164200人
大崎 都市圏
210789人
加美町
宮崎町 -
小野田町 -
色麻町 - 色麻町
岩出山町 - 大崎市
古川市 古川 都市圏
65525人
三本木町
小牛田町 仙台 都市圏
1248616人
美里町
南郷町 仙台 都市圏
1395486人
仙台 都市圏
1492610人
- -
松山町 仙台 都市圏
1555691人
仙台 都市圏 大崎市
鹿島台町

脚注

  1. ^ a b 宮城県地域マップ(宮城県)2025年6月20日閲覧。
  2. ^ a b 宮城県地域区分図(宮城県)2025年6月20日閲覧。
  3. ^ "定住自立圏構想"(大崎市)2025年6月20日閲覧。
  4. ^ 平成17年国勢調査1次結果(宮城県)
  5. ^ 平成27年国勢調査人口等基本集計結果(確定値)(宮城県)

関連項目

外部リンク




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