大園康志とは? わかりやすく解説

大園康志

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/23 13:17 UTC 版)

おおぞの やすし
大園 康志
プロフィール
出身地 日本 鹿児島県鹿児島市
生年月日 (1966-02-23) 1966年2月23日(59歳)
最終学歴 立命館大学法学部
勤務局 CBCテレビ
部署 報道部
職歴 中部日本放送アナウンサー(1988年 - 2008年)
報道部(2008年 - )
活動期間 1988年 -
配偶者 大鳥居美也子
出演番組・活動
出演経歴 本文参照

大園 康志(おおぞの やすし、1966年2月23日 - )は、CBCテレビの報道部デスク。旧法人(中部日本放送)時代には、アナウンサーや報道部の記者を歴任した。妻は、元東海テレビアナウンサーの大鳥居美也子。

来歴・人物

鹿児島県鹿児島市[1]の出身で、立命館大学法学部卒業後の1988年に、アナウンサーとしてテレビ・ラジオ兼営局の中部日本放送(当時)へ入社。同期入社のアナウンサーに、遠藤雅也(元北海道テレビアナウンサー)、加藤美紀(元CBCテレビアナウンス部長)、杉浦憲子(退職)、槇徳子(元テレビ東京アナウンサー)がいた。

アナウンサー時代からドキュメンタリー番組の制作に従事。ディレクターを兼任しながら、2007年3月までに6本の番組を制作した。2004年5月に制作した『山小屋カレー』は、同年の日本民間放送連盟賞で優秀を受賞したほか、同年11月と2006年3月に続編を制作。日本以外の国からも高い評価を受けている。

アナウンサーでありながらドキュメンタリーの制作に携わったきっかけは、中京広域圏(中部日本放送→CBCテレビの放送対象地域)内の自治体の首長の海外視察に同行していた同僚(報道部の記者)の「取材特権」へ違和感を覚えていた2000年頃に、筋ジストロフィーの若者ら4人が名古屋市で結成された人形劇団をアナウンサーとして取材したことにある。この劇団がシャルルヴィル=メジエール(「人形劇の街」として知られるフランス共和国アルデンヌ県の県庁所在地)で2年に1回開催される国際人形劇フェスティバルへ出演することに乗じて、「同行取材の価値がある」という名目で、ドキュメンタリー番組の企画書を初めて作成。実際には「フランスに行ってみたい」という個人的な願望も企画書へ込めていたにもかかわらず、この企画がCBCの局内で正式に認められたことから、電動車椅子を移動に使用する団員の介助を兼ねた同行取材を行い1時間番組としての放送が実現した。これが初作品になる。

2008年6月30日付の人事異動で、アナウンサーから報道部の記者へ転身。プロデューサーとして『笑ってさよなら~四畳半下請け工場の日々~』(2010年5月放送)などのドキュメンタリー番組を制作した。ちなみに、この作品の英語版は、2011年の第51回「モンテカルロ・テレビジョン・フェスティバル」のニュースドキュメンタリー部門で、日本の民放局が制作したドキュメンタリー番組としては初めて「ゴールデンニンフ賞」(最優秀作品賞)を受賞。同年12月17日には、放送での未収録版映像を加えて再編集を施した劇場版『笑ってさよなら~四畳半下請け工場の日々~』が、地元・名古屋の伏見ミリオン座を皮切りに全国で公開された。CBCとしては初めての劇場作品となった。

中部日本放送におけるテレビ・ラジオ放送事業の分社化に伴って、テレビ放送などの事業を継承したCBCテレビに2014年4月1日付で転籍。2020年11月の時点では、報道・情報制作局でプロデューサーを務めていた。もっとも実際には、ドキュメンタリー番組の取材や制作に専念できる体制が社内に整っていないことから、報道番組での特集企画から派生したドキュメンタリー番組を年に1 - 2本のペースで制作している。ドキュメンタリーの制作については、高い志を持った作り手が全力で生み出した作品に敬意を表しつつも、「追いかける対象の生々しさを(映像と音声で)切り取るのだから、(高い志がなくても)さまざまな思いを抱えながらカメラを回す作り手がいてもおかしくない。世の中は作り手や番組が多様な方が面白いので、(前述したアナウンサー時代のように)不純な理由で(ドキュメンタリー番組を)作っても良いのではないか?」というスタンスで臨んでいるという。アナウンサー時代はJNN・JRN系列のアナウンサーの技量を表彰するアノンシスト賞で複数回の受賞経験あり。報道部異動後は専任部長・局次長を経てデスクとしてニュース番組やドキュメンタリー番組の制作を継続。2026年2月23日に60歳となる。

【受賞歴】

<ディレクター作品>

●「山小屋カレー」

・『放送文化基金賞 番組賞(2004年)』

・『第1回日本放送文化大賞 準グランプリ(2005年)』

・『日本民間放送連盟賞 優秀(2004年)』

・国際賞として『ABU賞(2006年)/日韓中制作者フォーラム 優秀賞(2005年)/

SICHAN TV FESTIVAL ASAN PRODAUCTION AWARDS(2007年)』受賞。

<プロデユース作品>

●「笑ってさよなら~四畳半下請け工場の日々」

・『モンテカルロTV祭ニュース・ドキュメンタリー部門 ゴールデンニンフ賞(2011年 同部門での受賞は民放初)』

・『地方の時代映像祭 グランプリ(2010年)』

●「隠ぺいバス~名古屋市交通局の闇」

・『ギャラクシー賞 奨励賞(2015年)』

●市営バスの大量事故隠しを発端にした名古屋市交通局の闇

・『ギャラクシー賞 報道活動部門 奨励賞(2014年)』

●「消えていく今~7秒の記憶と生きる」

・『地方の時代映像祭 選奨(2016年)』、

・『ニューヨークフェスティバル 銀賞(2017年)』

・『US国際フィルム&ビデオ祭 シルバースクリーン(2017年)』

・『ギャラクシー賞 奨励賞(2017年)』

●「リアルマリオ~空想と現実の間で」

・『US国際フィルム&ビデオ祭 クリエイティブエクセレンス(2016年)』 

・『座・高円寺ドキュメンタリー祭 奨励賞(2016年)』

●「ヤメ暴~漂流する暴力団離脱者たち」

・『放送文化基金賞 奨励賞(2018年)』

・『ギャラクシー賞 選奨(2017年)』

・『座・高円寺ドキュメンタリー祭 グランプリ(2019年)』

・『JNNネットワーク大賞(2018年)』

●「杉原千畝の出生地問題」に関する報道活動

・『ギャラクシー賞 奨励賞(2016年)』

●「土がくる~規制なき負の産物の行方」

・『令和元年度 文化庁芸術祭賞テレビ・ドキュメンタリー部門 優秀賞(2020年)』

・『JNNネットワーク協議会賞(2020年)』

・『第46回 放送文化基金賞 奨励賞(2020年)』

●「伊勢湾台風60年 色と記憶」

・『第61回科学技術映像祭 文部科学大臣賞(2020年)』

●「よりそい~静寂と生きる難聴医師」(2020年3月放送)

・『第40回「地方の時代」映像祭 選奨(2020年)』

●「よりそい~静寂と生きる難聴医師 2020秋篇」(2020年11月放送)

・『ギャラクシー賞 選奨』

●「家族記念日~写真がつなぐ12年」(2021年3月放送)

・『民間放送連盟賞 中部・北陸地区審査会 審査員特別賞』

●「恥ずかしながら~残留日本兵 横井庄一の妻(2021年8月15日放送)

・『2021年度 JNNネットワーク協議会賞 奨励賞』

●「家族記念日~写真家 浅田政志の世界」(2021年11月放送)

・『2021年度 JNNネットワーク協議会賞 協議会賞』

●「ピエロと呼ばれた息子」Youtub配信と地上波放送の連携(P大園)

・『2021年度 JNNネットワーク協議会賞 協議会賞』

・『2022年 ギャラクシー賞 テレビ部門フロンティア賞』

・『2022年 民間放送連盟賞 特別表彰部門 放送と公共性 「優秀」』

●「恥ずかしながら~帰国50年“横井さん”の真実(2022年2月2日放送)

・『中部テレビ大賞 優秀賞(2022年9月)』

●僕と時々もう1人の僕~トゥレット症と生きる~(2023年5月28日 放送)

・『JNNネットワーク協議会賞』 

・『トゥレット症に関する一連の報道活動 奨励賞         (2024年3月)』

・『第61回ギャラクシー賞  テレビ部門  選奨        (2024年5月)』

・『第61回ギャラクシー賞  報道活動部門 優秀賞        (2024年5月)』

・『日本民間放送連盟賞 特別表彰部門 放送と公共性 優秀 (2024年11月)』

・『ワールド・メディア・フェスティバル2025 ドキュメンタリー銀賞&グローバルアウェアネス賞

(ドイツ・2025年5月)』

・『USインターナショナルアワード 銀賞(ドイツ・2025年6月)』

●声―あなたへ 2024春編(2024年3月25日 放送)

・『中部テレビ大賞 大賞(2024年9月)』

●「がんばろう。がく」~30万分の1の運命(2025年3月30日 放送)(ナレーションも担当)

・『第62回ギャラクシー賞 テレビ部門 奨励賞(2025年5月) <映画 監督作品>

<映画 監督作品>

●「劇場版 笑ってさよなら~四畳半下請け工場の日々」(2011年 上映)

●「劇場版 恥ずかしながら」(2022年4月 TBSドキュメンタリー映画祭上映)

●「劇場版 僕と時々もう1人の僕~トゥレット症と生きる」

(2024年3月&2025年3月 TBS映画祭上映作品に)

・令和7年度 児童福祉文化賞(2025年・5月)受賞 こども家庭審議会推薦児童福祉文化財に認定


<ナレーター・企画・PD作品>

●日本民間放送連盟賞 テレビCM部門 受賞作品

・「古本だらけの紫書苑」~2016年 最優秀(企画・PD・ナレーション)

・「これもアリだ!平泳ぎ避難」~2018年 優秀(企画・PD・ナレーション)

・「先生・・500人に1人です」~2019年 優秀(企画・PD)

・「教えて!庭文庫」~2019年 優秀 (企画・PD・ナレーション)

・「これが私の声です」~場面緘黙症と闘う女性たち」~2022年 優秀 (企画・PD・ナレーション)

・「人生100年時代を考える~きぬさんは‟看護師”一筋80年」~2023年 最優秀(構成・P)

・「声をとる。あなたのために。」~2023年 優秀(構成・P)


●ACC賞 受賞作品

・「古本だらけの紫書苑」(PD)~2016年『地域ファイナリスト』

・明治保育園「園長先生のカミ技」(PD)~2017年『地域ファイナリスト』

・「にわとりおじさん~ともに最後まで」(構成・コピー・P)~2023年『ACCゴールド』

・「声をとる。あなたのために。」(構成・コピー・P)~2023年『ACCファイナリスト』

●日本民間放送連盟賞ラジオCM部門 受賞作品

・川上産業 プチプチ「もっと潰して」~2007年 最優秀(D・ナレーション)

・自社PR 「不機嫌なワライカワセミ」~2007年 優秀 (D・ナレーション)

・自社媒体スポット「5秒でもさびしいがや」 ~2008年 優秀 (D・ナレーション)

●第61回ギャラクシー賞  CM部門 受賞作品        

・「人生100年時代を考える~きぬさんは‟看護師”一筋80年」 2024年5月) 選奨 (構成・P) 


<著書>

球審は永野さん~あの夏「神様がつくった試合」で見た景色(2023年7月 ゆいぽおと発行)

甲子園「最高試合」と言われている1979年8月16日の箕島(和歌山代表)対 星稜(石川代表)の球審を務めた永野元玄(ながのもとはる)氏の審判人生を本人にかわり書き下ろしたもの。永野氏は親戚関係。


中部日本放送アナウンサー時代の担当番組

テレビ

ラジオ

映画

脚注

  1. ^ NHKウィークリーステラ1998年6月12日号 全国アナウンサー/キャスター名鑑

関連項目

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