変異と類似種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/20 09:28 UTC 版)
変異の多い種である。生育環境も幅広いから、葉の幅や匍匐茎の様子などにかなりの幅があり、細い葉をやや立てて出すものと、少し幅広いものをロゼット状に出すものでは随分見かけも異なる。 瀬戸内海沿岸地域の低地には染色体数の異なる集団があり、瀬戸内型と呼ばれている。分類群としての名はついていない。瀬戸内型の方が全体に柔らかで、鞘などの着色も薄い傾向がある。 雌花の鱗片や果胞が赤く染まるものをベニカンスゲ(var. rubens Kuek.)と呼んで区別する向きもあるが、はっきりと区別できるものではないようである。 類縁の近いホンモンジスゲ類やミヤマカンスゲの中の小柄な株はよく似て見えることがある。また、この類の中には鱗片が緑のものが多い中、鱗片などの着色が強く、そのため同属ではあるがやや遠縁とされるショウジョウスゲなどの小柄なものも紛らわしい場合がある。 この他、以下の種は特にヒメカンスゲの変種や近縁種であると言われる。 トカラカンスゲ C. conica var. scabrifolia (T. Koyama) Hatsus. オオシマカンスゲ C. oshimensis Nakai 分類上は上記のカンスゲやミヤマカンスゲ、あるいはアオスゲなどと共にシバスゲ節(Sect. Praecoces)、あるいはヌカスゲ節(Sect. Mitratae)に含める。
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