変異のメカニズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/11 08:18 UTC 版)
「オットー・カーンバーグ」の記事における「変異のメカニズム」の解説
TFPにおいて仮定された変異のメカニズムは、カーンバーグの発達に基礎を置く境界性人格構造の理論に由来しているが、自他における未統合で未分化な情動と表象に関して概念化されたものだ。自と他の表象の一部は対をなしていて、対象関係対と呼ばれる心的単位内の情動に結びついている。これらの対は精神構造の要素である。境界性病理では、内的な対象関係対の欠落は、否定的表象が自と他(全面的な善か悪として見られる人々)の理想化された肯定的表象からすっかり分離され隔離されているような、『分裂』した精神構造に該当する。推定されているTFP治療患者の全体的な変異のメカニズムとは、これらの分極した情動の諸状態や自他表象をより首尾一貫した全体へと統合することなのだ。
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