地表面付近の気温の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 02:32 UTC 版)
「南極の気候」の記事における「地表面付近の気温の変化」の解説
表面温度同様、地表面付近の温度変化の傾向には南極の中でも地域差がある。東南極では比較的変化が乏しく、温暖化・寒冷化の判断の別は報告間や解析対象とした季節で異なる。一方、西南極や南極半島では温暖化傾向が報告されている。 南極全体の近年の地表面付近気温の傾向については観測データが少なく、過去の気温変化の再構築結果は、少なくとも2008年頃までは温暖化・寒冷化両方の報告が見られた。2002年のDoranら、2007年のChapmanらはそれぞれ南極全体では寒冷化していると見積もった。2008年のMonaghanらは計算条件により寒冷化・温暖化両方の傾向を見積もった。2009年のSteigらはDoranら、Chapmanら、Monaghanらによる再構築の欠陥を指摘し、温暖化していると見積もった(右図)。 2012年のSchneiderらは新しいデータを用いて、Chapmanら、Monaghanら、Steigらの主要な3つの手法でそれぞれ再構築を行った結果、どの手法を用いても、この半世紀は平均約0.1℃/10年のペースで温暖化しているとの見積もりになると報告している。
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