回路分析とは? わかりやすく解説

回路分析(並列LC回路)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 04:19 UTC 版)

LC回路」の記事における「回路分析(並列LC回路)」の解説

キルヒホッフ電圧則によると、コンデンサにかかる電圧 V C {\displaystyle V_{C}\,} とコイルにかかる電圧 V L {\displaystyle V_{L}\,} は等しいはずである。 V C = V L {\displaystyle V_{C}=V_{L}\,} 同じくキルヒホッフ電流則によればコンデンサ流れ電流コイル流れ電流総和ゼロになるはずである。 i C + i L = 0 {\displaystyle i_{C}+i_{L}=0\,} また、回路素子性質から以下のことが明らかである。 V L ( t ) = L d i L d t {\displaystyle V_{L}(t)=L{\frac {di_{L}}{dt}}\,} かつ i C ( t ) = C d V C d t {\displaystyle i_{C}(t)=C{\frac {dV_{C}}{dt}}\,} これらを組み合わせると、次の2次微分方程式得られるd 2 i ( t ) d t 2 + 1 L C i ( t ) = 0 {\displaystyle {\frac {d^{2}i(t)}{dt^{2}}}+{\frac {1}{LC}}i(t)=0\,} ここで、ωを次のように定義する。 ω = 1 L C {\displaystyle \omega ={\frac {1}{\sqrt {LC}}}\,} すると、微分方程式次のように単純化できるd 2 i ( t ) d t 2 + ω 2 i ( t ) = 0 {\displaystyle {\frac {d^{2}i(t)}{dt^{2}}}+\omega ^{2}i(t)=0\,} これは多項式 s 2 + ω 2 = 0 {\displaystyle s^{2}+\omega ^{2}=0\,} と同じ形式であり、 s = + j ω {\displaystyle s=+j\omega \,} または s = − j ω {\displaystyle s=-j\omega \,} となる。ここで j は虚数単位である。したがって、この微分方程式の完全な解は次のような形式になる。 i ( t ) = A e + j ω t + B e − j ω t {\displaystyle i(t)=Ae^{+j\omega t}+Be^{-j\omega t}\,} そして、初期条件与えれば A {\displaystyle A\,} と B {\displaystyle B\,} を求めることができる。 この指数複素数なので、この解は正弦波交流表している。 初期条件が A = B {\displaystyle A=B\,} となるものだった場合オイラーの公式により、振幅 2 A {\displaystyle 2A} で角周波数 ω = 1 L C {\displaystyle \omega ={\frac {1}{\sqrt {LC}}}\,} の実正弦波が得られる。 したがって、解は以下のようになる。 i ( t ) = 2 A cos ⁡ ω t {\displaystyle i(t)=2A\cos \omega t\,} この結果満足する初期条件次の通りである。 i ( t = 0 ) = 2 A {\displaystyle i(t=0)=2A\,} かつ d i ( t = 0 ) d t = 0 {\displaystyle {\frac {di(t=0)}{dt}}=0\,}

※この「回路分析(並列LC回路)」の解説は、「LC回路」の解説の一部です。
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