四ッ谷龍とは? わかりやすく解説

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四ッ谷龍

四ッ谷龍の俳句

おがたまの幹に唇当て花降らす
おがたまの香りの奥は美濃の国
さかなにくちづけるため袷着こんでいる
なななんとなんばんぎせるなんせんす
なんという朝!奴はあんこになっちゃった
はればれとわたしをころす桜かな
みどりいろに照らされぐにゃぐにゃの脚二本
ゆうがた一本の芒となって戸を見ている
わが掌からはじまる黄河冬の梨
わらいあいキャンプの灰の溜まりけり
シーツみたいな海だな鳥たちは死んでしまった
ソーダ水地震研究所で笑う
ダリの青キリコの赤と咳けり
ハープよりこぼれし指の冷じき
プール内壁青し際まで瓦礫積まれ
一月一日棒立の箒かな
人の世を包む死の世や菊枕
初鴉羽搏きて砂飛びにけり
動悸せり空につばめの満つるほど
十九歳蜉蝣の胴紙に貼る
千万の菫咲かせてわが死角
千両の実は星雲が置いたもの
君は一本の川だ春の音秋の音つらね
夕立は狷介な奴眼を残す
夾竹桃自分をふるいたたせろ」と言う
姫女苑・姫女苑・姫女苑手の火傷あり
憂鬱の長薯はわが兄なりき
旧石器人対繩文人どっさりと枯葉
毒の酒飲んでふたりのひなまつり
汝と我万物凍ててうすくれなゐ
瀕死の虫黄色いロッカーがありぬ
灰色の兎を抱え怠け者
燃ゆる手かはた冰る手か頬に触れ
猪の背骨と平行な棒は淋しい
白い広い天井を憶良へ捧げ
百合は壺をあふれ鏡をも占める
百枚の鏡が病めりおがたま咲く
祈るなり百万の独楽回るなり
立小便終えれば元の枯野人
箱の中を飛び散る青葉バルセロナ
虫聴けば我は大昔の人なり
蜿蜒と仮の家ある梅雨の入り
袋蜘蛛夕は妻とバッハ聞く
身体を折ってうみどりの匂いさす
遠くから人還り来るまむし草
金星の照らす地平やすいかずら
闘う男に泥からのびる蔓一本
霜の花ひらくが如く逝き給う
鬱という闇に星撒く手のあらば
鬼罌粟の緋は愚劣と罵りぬ
 

四ッ谷龍

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/29 08:39 UTC 版)

四ッ谷 龍(よつや りゅう、1958年6月13日 - )は、俳人札幌市に生まれる。1959年東京に転居。小学校の授業をきっかけに俳句に親しむ。1974年藤田湘子の「」入会。1983年第2回現代俳句評論賞1984年神戸に転居。1986年「鷹」退会。1987年句集『慈愛』刊行。同年冬野虹と結婚。冬野との二人文芸誌「むしめがね」創刊。1990年東京に転居。1997年「インターネットむしめがね」を3か国語で開設。2002年冬野虹急逝。2010年句集『大いなる項目』刊行。その他の著書に『富澤赤黄男』(蝸牛俳句文庫、1995年)がある。代表的な句に「はればれとわたしをころす桜かな」など。評論活動のほか、フランスの雑誌への寄稿や海外講演など俳句に関する国際的活動を行っている。




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