唐の国の描写
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 17:27 UTC 版)
現存する物語の中で、外国が重要な役割を果たす形で登場する物語として本物語以前のものとしては『うつほ物語』が、本物語以後のものとしては『松浦宮物語』がある。『うつほ物語』での波斯国は主人公俊陰が難破漂流してたどり着く国であり、俊陰がたどり着くまでや帰国して以後の日本との交流が全く描かれていない一種幻想的な国として描かれているのに対して、この物語における唐の国は実在の唐の国に近い形で継続的に人や物の交流がある国として描かれている。しかもこの物語における唐の国の描写は正確なものではなく、いくつかの地名の位置関係も中納言が日本から唐の都に赴く際に挙げられている経由地の地名が挙げられているままの順番だと行ったり来たりすることになるなど現実にはあり得ないもので、またそこに出てくる人々の習俗も中国らしさがほとんど無く日本と全く同じ習慣のものに描かれている。
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