名称としての中央駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 13:48 UTC 版)
機能とは無関係に、都市や地域の中央部に位置する駅に「中央」という意味の語をつけて「○○中央駅」と呼ぶことがある。 日本の「○○中央駅」という駅名はほとんどがこのような由来であり、千葉市の千葉中央駅、佐世保市の佐世保中央駅のように、その都市で最も主要な駅(それぞれ千葉駅および佐世保駅)とは異なる駅に名付けられている。 国や言語によっては、「○○中央駅」という駅名が、交通網の中心であることを意味するのか、単に都市の中心に近いことを意味するのかで混乱が生じることがある。たとえば、オランダ語ではCentraal Stationという語(駅名として用いるときは「○○ Centraal」となる)が両者の意味で使われていた。近年オランダでは、都市の中心部にあるものの交通網の中心としての機能の小さい駅を、名前の上からもCentraal Stationと区別している。例えばアルメレの中心部にある駅は、1987年の開業当初は Station Almere Centraal といったが、他の都市の中央駅に比べ小規模であることから2002年に「アルメレの中心部の駅」を意味する Station Almere Centrum と改称された。ただし、日本語に訳すと両者とも「アルメレ中央駅」となる。 なお、ドイツ語のHaupt- という言葉は「主たる―」「主要な―」という意味であり、「代表駅」であって地理的な「中央」を指すものではない。このためドイツ語ではこのような混乱は生じない。ドイツ語で、地理的な中心を表す語はMitte(ミッテ 英語の“middle”にあたる)である。駅名で用いる時は、方角を表す言葉(Ost=東 など)と同様に地名に続けて「○○ Mitte」となる(例:Bahnhof Wien Mitte:ウィーン中駅)。Dresden Hauptbahnhof(ドレスデン中央駅)とBahnhof Dresden Mitte(ドレスデン中駅)のように、ひとつの都市に共に存在するケースもある。
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