史跡指定と有形文化財指定との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 14:57 UTC 版)
「史跡」の記事における「史跡指定と有形文化財指定との関係」の解説
土地は記念物(史跡など)であるが、建造物は有形文化財である。文化財保護法に基づく各文化財の指定基準による指定の例によれば、例えば姫路城を例にとると、敷地およびそれと結びついた石垣、濠等の遺構としては「特別史跡」、個々の建造物のうち、大小天守・渡櫓の8棟は「国宝」、櫓・渡櫓27棟、門15棟、塀32棟は「重要文化財」として指定されている。神戸市の「箱木家住宅」(重要文化財)のように建築史上、建物自体が重要だという遺構に関しては、史跡ではなく有形文化財(国宝、重要文化財)として指定されている。ここでの指定は、いわば土地とは切り離されており、場合によっては、博物館明治村の移築建造物のように、指定はそのままで移築がなされることもある。一方、建築物として重要であるが敷地である土地や付属する井戸等も合わせて保存を図ろうとする重要文化財の例がある。それに対し、萩市の「伊藤博文旧宅」(史跡)は土地と結びついてこそ重要であるとの見地から、史跡として指定され、記念物に含められている。
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