台湾少年工顕彰碑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/11 01:45 UTC 版)
高座海軍工廠で働いていた台湾少年工のための顕彰碑が管理棟近くの丘の上に建てられている。台湾少年工来日75年を記念して、元少年工22人とその家族らが出席して、2018年10月20日に除幕式が行われた。顕彰碑の横には、座間市教育委員会による説明板が設置されている。 多くの台湾少年工たちがここで働いていたころ、東京帝国大学の学生であった三島由紀夫が勤労動員されており、自伝的小説『仮面の告白』でつぎのように描いている。 海軍工廠の生活は呑気だった。私は図書館係と穴掘り作業に従事していた。部品工場を疎開するための大きな横穴壕を、台湾人の少年工たちと一緒に掘るのであった。この十二三歳の小悪魔どもは私にとってこの上ない友だった。かれらは私に台湾語を教え、私はかれらにお伽噺をきかせてやった。かれらは台湾の神が自分たちの生命を空襲から守り、いつかは無事に故国へ送りかえしてくれるものと確信していた。かれらの食慾は不倫の域に達していた。すばしこい一人が厨当番の目をかすめさらって来た米と野菜は、たっぷり注がれた機械油でいためられて焙飯になった。歯車の味がしそうなこの御馳走を私は辞退した。 — 『仮面の告白』
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