可測関数の性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/17 10:22 UTC 版)
二つの複素数値可測関数の和や積は、可測である。ゼロによる除算が起こらない限りは、商についても同様のことが成立する。 可測関数の合成は、可測である。すなわち、 f : ( X , Σ 1 ) → ( Y , Σ 2 ) {\displaystyle f:(X,\Sigma _{1})\rightarrow (Y,\Sigma _{2})} および g : ( Y , Σ 2 ) → ( Z , Σ 3 ) {\displaystyle g:(Y,\Sigma _{2})\rightarrow (Z,\Sigma _{3})} が可測関数であるなら、 g ∘ f : ( X , Σ 1 ) → ( Z , Σ 3 ) {\displaystyle g\circ f:(X,\Sigma _{1})\rightarrow (Z,\Sigma _{3})} も可測関数である。ただし、導入部でのルベーグ可測関数についての議論に注意されたい。 実数値可測関数の可算列の(各点の)上限や下限、上極限および下極限は、すべて同様に可測である。 Y {\displaystyle Y} を距離空間とすると、各点収束する可測関数列 f n : X → Y {\displaystyle f_{n}:X\to Y} の極限も可測である。この性質は、 Y {\displaystyle Y} が距離空間でない一般の場合には正しいとは限らない( の 125 および 126 ページを参照)。ここで、連続関数について同様のことが成り立つためには、各点収束よりも強い一様収束などの条件が必要とされることに注意されたい。
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