可杯とは? わかりやすく解説

べく‐さかずき〔‐さかづき〕【可杯/×盃】

読み方:べくさかずき

《「可(べく)」の字は、もと日用文手紙文などで「可行候(ゆくべくそうろう)」のように、必ず上に置いて下には置かないころから飲みほすまでは下に置けないように底に小さい穴をあけた杯。酒をつがれるときは指で押さえる。


可杯

読み方ベクサカズキ・ベクハイ

底に小さな穴がある杯。指で穴をふさいで相手勧める酒を受け、飲み干さないと下に置けない杯。

可杯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/18 22:36 UTC 版)

小林酒造(北海道栗山町)に展示されている可杯

可杯または可盃(べくはい、べくさかずき)は、日本の酒杯の一種。

漢文で、「可」の字は「可○○○○」(は返り点)のように、常に句の上に来て、けっして下に置かない[1]。このことから、飲みほさなければけっして下に置くことができないさかずきを、「可杯」という[1]。古くは江戸時代柳亭種秀『於路加於比』や井原西鶴『俗つれづれ』に見える[1]

いくつか種類がある。

  • さかずきの底にちいさな穴がうがってあり、さかずきを持つ手の指でその穴をふさぎ、飲みほさなければ下に置くことができないもの。
  • 天狗面のさかずきは、容量は8勺ほどで、その鼻(容量は5勺ほど)を持って酒を飲むもの。
  • ひょっとこ面のさかずきは、面の口にひらく穴を指の腹でふさぎながら酒を飲むもの。

司牡丹酒造が販売している可杯は天狗・ひょっとこ・おかめの3種類で、付属の独楽を回して使う杯を決める。おかめには細工が施されておらず、通常の杯のように使える。[2]

脚注

  1. ^ a b c 青木正児『中華名物考』平凡社平凡社東洋文庫〉、1988年(原著1959年春秋社)、138-139頁。ISBN 4582804799 
  2. ^ 商品・グッズ「可杯」”. 司牡丹酒造. 2021年4月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月29日閲覧。

関連項目

外部リンク




可杯と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「可杯」の関連用語

1
可飲み デジタル大辞泉
78% |||||


3
デジタル大辞泉
34% |||||


5
12% |||||

6
8% |||||

7
6% |||||


可杯のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



可杯のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
陶芸三昧陶芸三昧
Copyright 2025 TOUGEIZANMAI All rights reserved.
陶芸三昧陶芸用語辞典
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの可杯 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS