古代のネオプラトニズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/07 18:39 UTC 版)
「ネオプラトニズム」の記事における「古代のネオプラトニズム」の解説
「流出説」も参照 ネオプラトニズムの創始者はプロティノスとされる。プロティノスの思想はプラトン哲学(プラトニズム)を出発点としており、プラトンの正しい解釈として考えられたものであるが、実際に構築された哲学体系はプラトンのオリジナルのものとはかけ離れたものとなっている。 このプロティノスのネオプラトニズムはオーソドックスなものだとみなされていて、一者への「帰還」に神秘秘術を取り入れたイアンブリコスやプロクロスなどの後期ネオプラトニズムとは区別される。 プロティノスの時代には、ギリシア起源の思想に、当時の政治体制が一体化したオリエントからの思想が流入して、グノーシス主義が流行していたが、ネオプラトニズムもそうした当時の思想動向から大きな影響を受けている。また、逆にネオプラトニズムも神秘主義思想へ大きな影響を与えた。 ネオプラトニズムの思想の大きな特徴は、一者からの流出の観念である。「一者」の思想は容易に「一神教」と結びつき、ネオプラトニズムの思想は中世ヨーロッパのキリスト教思弁哲学の基盤のひとつとなった。
※この「古代のネオプラトニズム」の解説は、「ネオプラトニズム」の解説の一部です。
「古代のネオプラトニズム」を含む「ネオプラトニズム」の記事については、「ネオプラトニズム」の概要を参照ください。
- 古代のネオプラトニズムのページへのリンク