叙事詩の成立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 16:31 UTC 版)
元になったジークフリートの物語は、北欧神話のシグルズの物語と起源を同じくし、後半のクリームヒルトの物語は、12世紀にドナウ川流域で作られたとされるブルグント族の滅亡をうたった叙事詩に由来する。 『ニーベルンゲンの歌』は、他の詩篇などとの関わりから1200年から1205年頃に成立したと考えられているが、作者については高い教養をもっていただろうということしか分からない。ミンネゼンガーなのか、騎士なのか、僧侶なのか、今なお判然としない。ただし出身地については、作中におけるドイツ南東部のパッサウからオーストリアのウィーン近郊の描写が他の部分に比べ非常に正確であり、またドナウ川などの記述が体験的なものであることから、この一帯出身であるとほぼ確定されている。 現在に伝わっている写本の数から、成立以降この作品はかなりの好評を博していたと予想される。しかし16世紀頃を最後に急速に忘れ去られていった。
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