受動的な記憶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 14:34 UTC 版)
受動免疫 passive immunity は、抗体、細胞傷害性T細胞(CTL)といった既存の作用物質を投与して起こす免疫反応。 新生児はあらかじめ微生物に接触することはなく特に感染を受けやすい。そこで母親からいくつかの階層からなる受動防御が提供される。妊娠中抗体の特別の型IgGが胎盤を経由して直接母親から胎児に輸送される。したがってヒト新生児は誕生時すでに高レベルの母親と同じ抗原特異性の幅を持った抗体をもっている。母乳も抗体をもっており赤ん坊の胃に移動し、新生児が自分自身の抗体を合成できるまで、細菌感染を防御する。これは受動免疫であって、胎児は実際記憶細胞あるいは抗体を作らずそれらを母親から借用するだけであるから、この受動免疫は普通短期間のもので、数日から数カ月しか続かない。医学では、防御的な受動免疫が、ある個人から他人へ抗体リッチな血清を人工的に移すことでも行いうる。
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