受動的記憶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 09:56 UTC 版)
受動記憶は通常、数日から数ヶ月の短期的なものである。生まれたばかりの新生児は、それまでに微生物に触れた事がなく、特に感染に対して脆弱である。母親は何層にも渡って受動的保護を提供している。胎内では、母親のIgGが胎盤を介して直接輸送される為、出生時には、母親と同じ範囲の抗原特異性を持つ高レベルの抗体を持っている。母乳には抗体(主にIgA)が含まれており、新生児が自分で抗体を合成できる様になるまでの間、乳児の腸に移行して細菌感染から保護する。 胎児は実際には記憶細胞や抗体を作らず、借りているだけなので、これは受動免疫である。胎児は実際には記憶細胞や抗体を作らず、借りているだけだからである。短期的な受動免疫は、抗体を多く含む血清を介して人為的に人から人へと移す事も出来る。
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