原料の受け入れと精選
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 19:32 UTC 版)
「ドライミリング」の記事における「原料の受け入れと精選」の解説
トウモロコシのドライミリングは、トウモロコシを粗砕して各区分毎に単純に分けるだけの作業であるので、まず第一に加工に適した原料の選択と精選がなによりもまして重要である。 実際のドライミリング作業においては、重要な性状として、夾雑物や損傷粒の少ない、つまりきれいなトウモロコシということの他にストレス・クラックの程度、および胚乳部中の角質部と粉質部の比率がある。これが多いと、日本では挽き割り、米国ではHominy gritsと称している画分の生成比率が極度に低下する。しかし現状の問題として、日本ではこれに対して手の打ちようがない。入手した原料トウモロコシについてストレス・クラックの程度を測定し、いかなる製品スペクトラムを望んでいるかということで、原料を使い分けるしか手がないのが現状である。何はともあれストレス・クラックの問題は粒度の大きい製品の収量に対して決定的影響を及ぼす。 第二の問題点として角質部と粉質部の比率がある。角質部は堅くて砕けにくく、粉質部は柔らかくて砕けやすいので、コーンフラワーの発生量が多くなる。また角質部と粉質部では糊化の挙動が多少異なるので、それを使用する際の加工適性や得られた製品の性状にも影響を生じる。この問題はデント種とフリント種の使い分けがひとつの対応手段である。また同じデント種でも、全米で数百種類から品種が栽培されているわけであるから、理想をいえば加工に適した品種を選択必要がある。
※この「原料の受け入れと精選」の解説は、「ドライミリング」の解説の一部です。
「原料の受け入れと精選」を含む「ドライミリング」の記事については、「ドライミリング」の概要を参照ください。
- 原料の受け入れと精選のページへのリンク