原因は自然破壊や部族抗争による自滅が原因とする説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 00:16 UTC 版)
「イースター島」の記事における「原因は自然破壊や部族抗争による自滅が原因とする説」の解説
島民の入植から17世紀までの間モアイは作られ続けたが、18世紀以降は作られなくなり、その後は破壊されていった。平和の中でのモアイ作りは突然終息する。モアイを作り、運び、建てるためには大量の木材が必要で、伐採によって森が失われた。ジャレド・ダイアモンドらは、こうした人為的な自然破壊が究極的に文明崩壊を呼んだとする説を述べている。それによれば、人口爆発(僅か数10年の間に4~5倍に膨れ上がり、1~2万人に達したという)と共に森林破壊が進んだ結果、肥えた土が海に流出し、土地が痩せ衰えて深刻な食糧不足に陥り、耕作地域や漁場を巡って部族間に武力闘争が生じた。モアイは目に霊力(マナ)が宿ると考えられていたため、相手の部族を攻撃する場合、守り神であるモアイをうつ伏せに倒し、目の部分を粉々に破壊した。その後もこの「モアイ倒し戦争」は50年ほど続き、森林伐採は結果として家屋やカヌーなどのインフラストラクチャー整備を不可能にし、ヨーロッパ人が到達したときは島民の生活は石器時代とほとんど変わらないものになっていた(なお、この説そのものは、ダイアモンドより前から通説となっていたものである)。 近年、この文明崩壊は、後述する西洋人の侵略を原因とする説が提示されているが、一方でやはり先住民による自然破壊を原因とする説を支持する学者もいる。
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