危殆化
【英】compromise
危殆化とは、「危険な状態になること」「危うくなること」を意味する語である。コンピュータの性能向上によって暗号化技術をはじめとするセキュリティ技術の安全性が、相対的に低下していくこと指すことが多い。
暗号化アルゴリズムは、一般的に、コンピュータの演算能力を駆使しても現実的な時間の中では処理しきれない程の複雑さを備えることによって暗号を解読困難にし、安全性を確保している。このため、コンピュータの性能が飛躍的に向上したり、暗号化アルゴリズムの効率的な解読手法が考案されたりすると、暗号の解読が非現実的ではなくなり、十分に安全とはいえなくなる。
その他、公開鍵暗号を用いたセキュリティ技術において秘密鍵が外部に漏れることや、パスワードをメモして安易な方法で管理していたため他人に見られることなども、危殆化に含まれる。
暗号化技術を中心とする危殆化の定義や状況については、IPA(情報処理推進機構)が2005年に公開した「暗号の危殆化に関する調査」報告書に詳しい。
参照リンク
暗号の危殆化に関する調査報告書 - (独立行政法人情報処理推進機構)
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