単一分子力分光法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/10 14:02 UTC 版)
「フォールディング」の記事における「単一分子力分光法」の解説
単離されたタンパク質やシャペロンを持つタンパク質のフォールディング機構を理解するために、光ピンセットやAFMなどの単一分子力技術 (Single-molecule force spectroscopy) が用いられてきた。光ピンセットは、単一のタンパク質分子をC末端とN末端から引き伸ばし、それを展開して、その後のリフォールディングを研究するために使用されてきた。この手法により、単一分子レベルでフォールディング率を測定できる。例えば、光ピンセットは最近、血液凝固に関与するタンパク質のフォールディングとアンフォールディングの研究に応用されている。ヴォン・ヴィレブランド因子 (von Willebrand factor (vWF)) は、血液凝固プロセスに不可欠な役割を持つタンパク質である。単一分子の光ピンセット測定を使用して、カルシウム結合vWFが血液中でせん断力センサーとして働くことを発見した。せん断力はvWFのA2ドメインのアンフォールディングにつながり、そのリフォールディング速度はカルシウムの存在下で劇的に向上する。最近では、単純な src SH3ドメインが、力を受けると複数のアンフォールディング経路にアクセスすることも明らかにされた。
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