単一国家の成立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 02:14 UTC 版)
近代的な単一国家は、中世的・封建的な領邦が、近世的な絶対君主制の下で(あるいは植民地であった場合は宗主国の下で)統合されていったことに端を発しており、その後に近代的な国民国家が成立するなかで確固たるものとなった。しかし複数の国民国家が連邦国家を形成したケースも多い。逆にかつてのソ連など、連邦国家を称していても非常に中央政府(連邦政府)の力が強かったため、実際には単一国家に近いケースもあった。 現在ではイギリス発祥のウェストミンスター・システムを採用する国家が単一国家であることが多い。イギリスもスコットランドやウェールズ、北アイルランドに一定の自治を認めているものの、いまの時点では単一国家だと考えられている。日本、韓国、フランス、イタリアなども単一国家の例である。中華人民共和国は一国二制度を採用し、香港・マカオに自治を認めているが単一国家と見なされている。 なお、単一国家は単一民族国家と重なると考えられがちだが、中華人民共和国やインドネシアのように多民族国家でも連邦制を採用せず、単一国家となっている例もある。
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