半鑽孔テープ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 18:11 UTC 版)
鑽孔装置はほとんどがテープに完全に穴を開ける。その過程で必然的にチャド (chad) と呼ばれるパンチ屑が出てしまう。チャドは非常に小さい紙片であり、テレタイプ端末の機械部分に入り込んだりする問題を抱えていた。 その問題への対処として Chadless Printing Reperforator という紙テープ鑽孔装置が登場した。これはテレタイプ信号を受信してそれを紙テープに鑽孔しつつ、同じ紙テープ上にメッセージを印字するものである。このとき完全に穴を開けるのではなく、U字形に切れ目を入れるだけに留めるので、チャドが発生しない。これを半鑽孔テープまたはチャドレステープと呼ぶ。復号結果が印字されているので、穴を見て解読する必要がない。また、パンチ屑入れが不要となる。ただし、半鑽孔後のテープは巻こうとすると切れ目同士がひっかかることがあり、きつく巻くことができないという欠点がある。また、後に高速な光学読取装置が主流になってくると、半鑽孔テープは読み取ることができないという問題点も出てきた。それ以前の機械式の読取装置では、ばねつきの針で穴の有無を判定しており、切れ目が入っているだけでも問題なく読み取ることができていた。
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