化学戦車の実戦投入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 15:12 UTC 版)
「ノモンハン事件」の記事における「化学戦車の実戦投入」の解説
ソ連軍は化学戦車と称した火炎放射器をT-26に搭載した戦車をノモンハン戦初期の5月から投入していた。火炎放射器は陣地攻撃に絶大な威力を発揮、特に日本軍歩兵は火炎放射されると、恐怖と呼吸困難により陣地を維持することができず次々と放棄していった。ソ連軍は、東捜索隊の殲滅戦で、火炎放射器は日本の頑強な陣地に非常に有効な兵器と認識、8月の大攻勢では37輌の化学戦車を戦場に投入し、多い部隊は1日に11回も出撃していた。8月21日のフイ高地攻撃にも多数の化学戦車が投入され、フイ高地の日本軍陣地にはいくつもの火柱が林立していたという。火炎放射戦車は日本軍陣地を炎をまき散らしながら走り回り、対戦車兵器がない歩兵にはなす術がなく、炎を防ぐため壕に伏せるのがやっとであった。しかし、化学戦車は日本軍に目の敵にされ、攻撃の優先目標となったため、ノモンハン事件で合計12輌の化学戦車が撃破されている。
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