動詞の種類による分裂
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/27 10:03 UTC 版)
詳細は「活格言語」を参照 言語によっては自動詞が動作を表すもの(活動動詞)と状態を表すもの(中立動詞)の2種類に分かれる。前者はまた他動詞でもあり得るが、その行為主体は活動動詞の主語と同形に、行為対象は中立動詞の主語と同形になる。このような言語は能格言語や対格言語とは異なる第3の類型である活格言語として扱われることが多い。 アメリカ州の先住民族の言語のうち、スー語族、イロコイ語族、アラワク語族などに属する多くの言語にこの類型が見られる。 活格言語のように自動詞が2種類に分かれるわけではなく、主語によって動作が制御可能であるかどうかという意味の違いによって格標示を使い分ける言語がある。ディクソンはこれを「流動的S」と呼んでいる。たとえばチベット語は典型的な能格言語だが、例外として自動詞の意志動詞、とくに移動を表す動詞(行く・来る)の主語に能格の標示(-gis /kiʔ/)が加えられることがあり、その場合、行為者の意志による行為であることを強調する。
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