動物の瞳孔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 04:41 UTC 版)
瞳孔の性質および形状は動物種によって異なる。 ヒトを含む哺乳類および両生類では、虹彩は平滑筋である。他方、爬虫類の大部分と鳥類では、虹彩は横紋筋である。ワニは、双方の種類の虹彩を持つ。 瞳孔の形状は、動物種によって異なる。ヒトなどは円形の瞳孔を持つ。ネコ、ワニなどは、垂直のスリット型瞳孔を持つ。ヤギなどは水平のスリット型瞳孔を持つ。 さまざまな動物種が、異なる形状の瞳孔を持つことは、進化的な意義があると考えられる。スリット状の瞳孔は、夜行性動物に多いとされる。また、スリット状の瞳孔は、円形の瞳孔よりも短時間で閉じることができるとされる。そのため、スリット状の瞳孔は、夜行性動物が昼間の強い光をさえぎるために進化した、と考えられてきた。ただし、その他の説明も提案されている。たとえば、Malmström and Kröger (2006)は、スリット状の瞳孔は多焦点の眼光学系を持つ動物のみが持つことを根拠として、スリット状の瞳孔は多焦点の眼光学系における色収差の軽減に寄与している、としている。 ネコの瞳孔は垂直のスリット状である。 ヒツジやヤギの瞳孔は、水平でほとんど長円の形である。
※この「動物の瞳孔」の解説は、「瞳孔」の解説の一部です。
「動物の瞳孔」を含む「瞳孔」の記事については、「瞳孔」の概要を参照ください。
- 動物の瞳孔のページへのリンク