加藤嘉一とは? わかりやすく解説

加藤嘉一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/02 00:19 UTC 版)

加藤 嘉一
(かとう よしかず)
誕生 (1984-04-28) 1984年4月28日(40歳)
静岡県田方郡函南町
職業 国際コラムニストブロガー
言語 日本語中国語英語
国籍 日本
最終学歴 北京大学国際関係学院大学院修士課程修了
活動期間 2007年 -
ジャンル ノンフィクション
主題 中国、日中関係
主な受賞歴 時代騎士賞(2010年)[1]
デビュー作 七日谈:来自民间的中日对话(2007年)共著
公式サイト katoyoshikazu.com
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加藤 嘉一(かとう よしかず、1984年(昭和59年)4月28日 - )は、日本出身のコラムニストブロガー

母国語の日本語のみならず、中国語や英語に通じる国際派コラムニストとして知られ、元々中国を活動拠点地としていたことから「中国で一番有名な日本人」とも称された[2][3][4][5]

経歴

静岡県の農家の家庭に長男として生まれる[6]

山梨学院大学附属高校卒業後、中国へ留学。北京大学を卒業し、同国際関係学院大学院修士課程修了[6]。上海復旦大学新聞学院講座学者[7][8]、慶應義塾大学SFC研究所訪問研究者、フェニックステレビコメンテーター[6]、米ハーバード大学行政大学院・ケネディスクールAsh Centerフェロー(客員研究員)[9][10]、世界経済フォーラムGSCメンバー[11]、察哈尓学会研究員[12]、遼寧大学客座教授[13]などを務める。現在、香港大学アジアグローバル研究所兼任准教授[要出典][14]、楽天証券経済研究所客員研究員[15][16]

また、国際コラムニストとして、『フィナンシャル・タイムズ』(中国版)[17]、『ニューヨーク・タイムズ』(中国版)[18]、香港『亜洲週刊』[19]、『広州日報』[20]、『The Nikkei Asia Review』[21][22]、『日経ビジネスオンライン』[23][24]、『ダイヤモンドオンライン』[25]、などでコラムを執筆。

経歴詐称報道

2012年10月30日、『週刊文春WEB』のスクープ速報として経歴詐称疑惑が報道され[26]、2012年10月31日、『週刊文春』にて、中国国内で「東京大学法学部への合格を蹴って中国に留学していた」と発言するなど複数の経歴詐称を行っていたことが報じられた[27][28]。同日、所属事務所のホームページ上や自身の中国語版ツイッター(新浪微博)アカウントで、経歴詐称の事実を認め、謝罪した[29][30]

経歴詐称発覚後は、表立ったメディア出演の数を減らし、ハーバード大学に客員研究員として在籍後、ワシントンD.C.ジョンズ・ホプキンズ大学ポール・H・ニッツェ高等国際関係大学院(SAIS)に移った[31]。2014年のインタビューは「事実と異なることを吹聴したのは東大受験と合格のことで、他は(週刊文春の)誇張や歪曲です」と答えた[31]

『週刊文春』による指摘の要点は以下の通りである。

  • 中国語の著書において「自分は日本政府派遣留学生である」と記述している一方、日本語の著書では、「自分の留学費用は全額中国教育部が負担した」と記していた。
  • 2011年以降、中国語・日本語いずれの著書にも、「北京大学朝鮮半島研究センター研究員」という肩書を入れていた。しかし、2012年5月に深圳テレビ系インターネット番組『中国時刻』は、「北京大学にはこのような名称の研究部門は存在しない」と報じた。また、北京大学朝鮮語学科も10月31日、環球時報記者に対し、「同学科の朝鮮半島研究センターが加藤氏と共同で研究を行ったことは、過去に一度もない」と実証した。
  • 中国語の著書『中国的邏輯(中国のロジック)』において、「慶応大学SFC研究所上席研究員」という肩書が掲載されているが、実際にはただの訪問研究員(客員研究員)だった。
  • 中国語による自伝『従伊豆到北京有多遠(伊豆から北京まで、どれだけ遠いか)』に、「小学3年生の時、柔道を3カ月間だけ練習して全国大会に出場、ベスト4入りを果たした」という記述がある。日本語の自伝では、この記述は「半年間練習して出場し、ベスト8入りした」に変えられていた。

著作

日本語の著作

中国語の著作

脚注

  1. ^ 2010中国杯帆船赛蓝色盛典·时代骑士勋章授勋 - THE 4th CHINA CUP SAILING SPIRIT GRAND CEREMONEY KNIGHTING RITUAL” (中国語(簡体)). China Cup International Regatta. (2010年10月29日). 2014年11月1日閲覧。
  2. ^ ふるまい 2011
  3. ^ 李 2011
  4. ^ 李 2012
  5. ^ 李 2013
  6. ^ a b c 加藤嘉一オフィシャルサイト プロフィール”. katoyoshikazu.com. 2012年10月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年4月10日閲覧。[信頼性要検証]
  7. ^ 复旦大学_复旦新闻文化网” (中国語(簡体)). 復旦大学 (2012年3月13日). 2014年11月1日閲覧。
  8. ^ 复旦大学_复旦新闻文化网” (中国語(簡体)). 復旦大学 (2012年5月17日). 2014年11月1日閲覧。
  9. ^ Rajawali Foundation Institute for Asia - Ash Center” (英語). ハーバード大学ケネディスクール. 2014年11月1日閲覧。
  10. ^ Kato, Yoshikazu - Ash Center” (英語). ハーバード大学ケネディスクール. 2014年11月1日閲覧。
  11. ^ Yoshikazu Kato. “Yoshikazu Kato” (英語). World Economic Forum. 2014年10月24日閲覧。
  12. ^ 察哈尔学会
  13. ^ 辽宁大学新闻(中国語)
  14. ^ The University of Hong Kong, ASIA GLOBAL INSTITUTE
  15. ^ 楽天証券経済研究所
  16. ^ Youtube テレ東BIZ
  17. ^ フィナンシャル・タイムズ(中国版)
  18. ^ ニューヨーク・タイムズ(中国版)
  19. ^ 亜洲週刊
  20. ^ 広州日報
  21. ^ The Nikkei Asia Review
  22. ^ The Nikkei Asia Review
  23. ^ 日経ビジネスオンライン
  24. ^ 日経ビジネスオンライン
  25. ^ ダイヤモンドオンライン
  26. ^ 「週刊文春」編集部 (2012年10月30日). “「中国で一番有名な日本人」加藤嘉一氏に経歴詐称疑惑” (日本語). 週刊文春 WEB (文藝春秋). オリジナルの2012年11月1日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20121101091245/http://shukan.bunshun.jp/articles/-/1983 2017年1月28日閲覧。 
  27. ^ 安田 2012
  28. ^ Chinanews (2012年10月31日). “週刊文春「「中国で一番有名な日本人」の経歴詐称を告発する」を読んでみた=「東大蹴った」と加藤嘉一育成計画”. KINBRICKS NOW. 2017年1月18日閲覧。
  29. ^ 加藤 2012g
  30. ^ 新浪微博
  31. ^ a b 馮兆音 (2015年5月11日). “学歴詐称は虚栄心ゆえに、スパイ疑惑は否定=加藤嘉一インタビュー”. KINBRICKS NOW. 2016年1月28日閲覧。

参考文献

外部リンク





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