前出との異同とは? わかりやすく解説

前出との異同

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/02 01:40 UTC 版)

四人称」の記事における「前出との異同」の解説

第三者を表す際、談話における出現順あるいは話者からの心理的距離によって2-3種類使い分けをする言語がある。談話の上前出人・物と同じものを指すか異なるものを指すかという点で整理するともできる北米アルゴンキン語族多く第三者2種類分ける。更にブラックフット語・ポタワトミ語では3種類に区別し談話最初に現れたもの(三人称)、2番目に現れたもの(四人称)、3番目に現れたもの(五人称)とする(C. C. Uhlenbeckの説)。ブラックフット語では指示詞名詞接尾辞動詞人称接尾辞区別し名詞接尾辞では-oa三人称)、-i(四人称)、-iayi(五人称)とする。所有者三人称なら被所有者四人称所有者四人称なら被所有者五人称となる。 oma nina-oa maaxs-i あれ三 男三 義父四 (あの男義父) では、所有者「あの男」三人称であり、被所有者義父」は四人称となる。次にこの文章に続く、 ki otoxkiman-iayi と 妻五 (と、(義父の)妻) では、「妻」の所有者四人称の「義父」の場合、被所有者「妻」は五人称となる。逆に言えば「妻」は五人称で標示されているのでその所有者四人称の「義父」と解される。もし「あの男」の妻を言う場合には、「あの男」三人称なので「あの男の妻」は四人称標示になる。この言語では前出要素異な場合四人称五人称を用いる。 一方北米エスキモー・アレウト語族再帰三人称接尾辞は、かつて四人称と言われていたが、「主文主語と同じ」ということを表す。 アフリカニジェール・コンゴ語族属するベクワラ語・バン語・ヨルバ語では、複文にのみ四人称見られる。ベクワラ語では従属節主語主節主語異な場合四人称独立代名詞ámín(単数)・ábín(複数)を用いる。一方ヨルバ語では主節主語と同じ場合独立代名詞òun用いる。 以上のように、「異なるもの」を有標として四人称標示するのがベクワラ語とアルゴンキン語族であり、「同じもの」を四人称とするのがヨルバ語エスキモー・アレウト語族である。

※この「前出との異同」の解説は、「四人称」の解説の一部です。
「前出との異同」を含む「四人称」の記事については、「四人称」の概要を参照ください。

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