到達目標論の意義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 08:44 UTC 版)
子どもに期待される能力や学力を方向として規定する方向目標では、対象は無限のかなたにまで広がり、教育内容を明確なものとして確定することはできない。それに対して到達目標では、子どもがある一定の目標をどれだけ確実に獲得したかどうかを正確に把握することができる。板倉は、これからの教育目標は到達目標として立てられる必要のあることを強調した。 この板倉の主張には2つの特徴があるとされる。 到達目標の問題を義務教育段階の基本の目標論として考え、すべての子どもたちに確実に科学と文化を獲得させるという視点から到達目標論を位置づけている。 到達目標を「何を子どもに確実に獲得させるか」という「教育内容」を明らかにする、教育内容研究の必要性と結びつけている。 板倉は「到達目標」の問題を、方向目標と並列的にならべられるものではなく、それまでの目標論を克服する意図を込めて提出した。
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