分布様式の判断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/02 08:53 UTC 版)
実際の生物においては、互いの間にどのような関係が働くのかを簡単に確かめることはできない。縄張り制のように見て取りやすい場合もあるが、それでも見た目で確認できるとは限らず、あいまいな場合も少なくない。むしろ、実際にその生物の分布を調べ、その分布様式を判断するところから始める場合が多い。 分布様式を調べる方法はいくつかあるが、基本的にはランダム分布からの偏りを調べる、という形を取る。逆説的ではあるが、ランダム分布は確率統計論的に計算ができるので、そこから予想される値から、どちらの方向に片寄るかを見ることで、集中分布か一様分布かを判定するのである。 具体的な調査法としては、以下の二つが代表的である。 区画法(コドラート法) 調査地を一定の大きさの区画に分け、それぞれの内部を標本と見なす調査法である。この分野では、それぞれのコドラート内の個体数を調べ、それを検討する。ランダム分布であれば、ある範囲を同じ面積に分けた場合、それぞれの枠内の個体数は二項分布に従うことが予想される。標本数が多ければポアソン分布と比較する方がよい場合もある。 間隔法 個体間の距離を測定して行き、それを元に検討する方法。コドラート法が、時にコドラートの大きさの取り方如何で結果に影響が出るのに対し、個体間の距離を取ればその影響は防げる。解析はやや難しい。
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