分子状水素化物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 04:03 UTC 版)
分子状水素化物は共有結合性水素化物とも呼ばれる。分子状水素化物の中には、水素原子がほぼ電気的中性であるものもあれば、陽性・陰性に傾いているものもある。 水素原子がほぼ電気的中性の場合、その水素化物分子にはたらく分子間力はファンデルワールス力のみとなるため、低沸点の化合物となる。たとえば、ホスフィン( PH 3 {\displaystyle {\ce {PH3}}} )の沸点は-90℃であり、この特徴を持つ水素化物である。 水素原子が正電荷を帯びた水素化物の場合には、それゆえ生じた双極子に起因する分子間力(プロトン性架橋)が生じるため、高い沸点と融点をもつ。 水素原子が陰性に傾いたヒドリド性水素は反応性が高く、このような特徴をもつジボラン( B 2 H 6 {\displaystyle {\ce {B2H6}}} )などは酸素と激しく反応する。
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