分娩ストール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 08:03 UTC 版)
母豚は、妊娠期間中は「妊娠ストール」に、そして出産の少し前から子豚を離乳させる生後21日前後までの間は「分娩ストール」に収容される。分娩ストールは、母豚の行動を制限し、妊娠ストール同様転回はできない。分娩ストールは、子豚の圧死を防ぐ目的から分娩柵が両側に取り付けられた檻のことで、子豚はこの分娩柵の間から母豚の乳を飲む。 豚は本来出産が近づくと、巣作りという本能に基づいた行動を行うが、分娩ストールに枝や草はないため、足で地面を掻き、巣作りの真似事という異常行動を起こすことが知られている。巣を作ろうという試みを繰り返すことで傷害をおったりストレスレベルが増加する。 諸外国では分娩ストール廃止の動きがあり、ノルウェー、スウェーデン、スイスでは禁止されている。デンマークは分娩ストールの削減を目標として掲げ、オーストラリアやアメリカでも議論が行われている。日本では分娩ストールの使用に規制はない。
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