出土品、出土遺物の法律上の位置づけ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/31 10:20 UTC 版)
「埋蔵文化財」の記事における「出土品、出土遺物の法律上の位置づけ」の解説
埋蔵文化財包蔵地内を分布調査して土器片を採集したり、調査した結果、遺物が出土した場合、これを発見した日から1週間以内に遺失物法第13条によって所轄の警察署に届け出ることになっている(「埋蔵物発見届」)。掘り出される以前は民法上の「埋蔵物」であり掘り出されたり拾われた時点で「拾得物」となるという法的解釈がなされている。 警察署では、拾得物として受け付けた埋蔵物が文化財と認められるときは、文化財保護法101条(旧第60条)に基づき管轄の都道府県、政令指定都市及び中核市の教育委員会に「埋蔵文化財提出書」を提出する。また、発見者は、「埋蔵文化財保管証」を管轄の都道府県、政令指定都市及び中核市の教育委員会に提出し、これを照合することによって同法102条(旧法61条)の鑑査が行われ、実物を見たことと同様にみなし、「文化財認定の通知」を警察署に行い、発見者にも認定通知の写しが送付され、出土品は、この時点でようやく正式に文化財として認定されたことになる。内容がたとえ土器片一点であっても、指定されることなしに法的に文化財として認定する制度があることに特徴があるといえる。
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