冠水路走行試験
豪雨時に、排水不良により路面が冠水した、あるいはガード下や立体交差下のように路面の下がった凹部が水没した道路のような水路を走行する試験をいう。試験は平坦路で、冠水量が50~150mmの水路を通常に近い車速(30~60km/h)で走行するものと、凹路面が水没し水深が300~500mm、および仕向け地、特殊用途では1000mmの深い水路を短距離走行(通過)するものとがある。前者はタイヤによる水飛散の問題の有無を評価する。評価はエンジンルームの飛散によるエンジンへの水の吸入、点火系のリーク、補機駆動ベルトのスリップ、および各部からの水漏れなどがある。さらに冠水路離脱後の異音、ブレーキの効き確認(ウオーターフェードリカバリー)がある。後者はエマージェンシーに近い状況であり、水路の通り抜けを評価する。エンジンへの水吸入、リキッドコンプレッションによるエンジン破損、排気管からの水進入の有無、および途中停車時のエンジン回転保持性、車室への水進入などを評価する。
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