写真の改変
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 16:46 UTC 版)
19歳当時の「きち」を撮影したと称される写真は画質が荒れているが「Officer's Daughter」(士官の娘)ははっきりした良好な画質である。良好な画質の写真を加工複製すれば画質が劣化するが、筆による修正や手彩色ならともかく、劣悪な画質の写真を加工複製して根本から良好な画質の写真を作る技術は当時存在しない。 つまり、「Officer's Daughter」(士官の娘)から当該写真を作成する事は可能だが、当該写真から「Officer's Daughter」(士官の娘)を作成する事は不可能である。 上記の理由で、19歳の「きち」を撮影したものと称されている写真は、明治期に撮影・販売されたファルサーリ商会の人気商品「Officer's Daughter」(士官の娘)あるいは他のいずれかの写真店から販売された同種の写真から、女性モデルの玉簪・櫛・髪飾りと後頭部の巻き髪を削除する改変を施して複写したものと断定できる。 後頭部の巻き髪まで削除した理由は不明だが、これでは日本髪が一見真ん中分けの洋髪に見えてしまう。写真を改変した施工者が不明である以上はこのような加工を施した意図は不明だが、伝わる来歴通り水野半兵衛による寄贈であっても、現物はオリジナルに粗雑な改変を施された物にすぎない。
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