兵員損耗回避の戦略
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/22 04:23 UTC 版)
戦略の上では、作戦を貫徹させるかを問う戦術の前提として、その作戦を実行する兵員の損耗を如何におさえるかが重視される。橋頭堡の確保などでは、武器弾薬は勿論、医薬品や食料を前線に送り届け、また怪我や疾病を抱えた兵員を後方に送り出して治療し、健康を回復させ再び前線に送り出す。 このため輸送は軍事活動のうえで重要な要素となり、前線の兵士にとっては文字通りの生命線となる。兵員の生活で最も基本的な食料は、衛生的なまま各々の兵士に提供されなければならない。第一次世界大戦以前は前線での集団食中毒という問題も珍しくは無く、赤痢などは深刻な健康被害を招いた。これの予防に瓶詰めや缶詰の保存食が発達、更には専用の食品としてレーションも発達している。 健康面では、いわゆるサバイバル教練など、歩兵全員に健康の自己管理と医療知識の普及が行われている。これらは歩兵の任務が多岐に渡り、求められる熟練度が高まって訓練にも相応のコストが掛かる(=使い捨てに出来ない)ようになった近代戦になるに従って、よりその各々が生還することが求められ、このための教育も拡充される傾向にある。
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