僕らはいきものだから
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/12 09:00 UTC 版)
「僕らはいきものだから」 | ||||||||||||||||||||||
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緑黄色社会 の シングル | ||||||||||||||||||||||
初出アルバム『Channel U』 | ||||||||||||||||||||||
リリース | ||||||||||||||||||||||
規格 | 音楽配信 | |||||||||||||||||||||
ジャンル | J-POP | |||||||||||||||||||||
時間 | ||||||||||||||||||||||
レーベル | Epic Records Japan | |||||||||||||||||||||
作詞・作曲 | 長屋晴子 | |||||||||||||||||||||
チャート最高順位 | ||||||||||||||||||||||
後述を参照 | ||||||||||||||||||||||
緑黄色社会 シングル 年表 | ||||||||||||||||||||||
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みんなのうた 僕らはいきものだから | |
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歌手 | 緑黄色社会 |
作詞者 | 長屋晴子 |
作曲者 | 長屋晴子 |
編曲者 |
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映像制作者 | ユージン |
初放送月 | 2024年8月 - 9月 |
「僕らはいきものだから」(ぼくらはいきものだから)は、日本のポップ・ロック・バンドである緑黄色社会の楽曲。2024年9月20日にSony Music Labelsの社内レーベルEpic Records Japanより配信限定シングルとして発売された[1]。作詞作曲は長屋晴子が手がけ、編曲はLASTorderと緑黄色社会の共作[2][注 1]。楽曲は、『第91回NHK全国学校音楽コンクール』中学校の部の課題曲として書き下ろされた[4]。
制作背景
2023年10月9日、『第91回NHK全国学校音楽コンクール』中学校の部の課題曲の制作を担当することを発表[5][6]。この発表に際し、メンバーは今回、Nコン2024課題曲の制作を担当することが決まり、心が躍るような気持ちで、とても光栄です。自分たちが中学生のときに歌った合唱曲はいまも心に残っています。中学生のころのことを思い出しながら、みなさんの青春の1ページを飾ることができるような曲を製作したいと思っています。どんな課題曲が誕生するのか、楽しみに待っていてください
とコメントした[6]。2024年3月8日、制作した課題曲のタイトルが「僕らはいきものだから」であることを発表[7]。
『ROCKIN'ON JAPAN』の取材で、長屋は本作と「恥ずかしいか青春は」が少し似ていると思ったとし、対象として届けたい相手が明確にいたっていうところもあって、より強く見えてるし、これまでの曲と違うなって感じました
と語っている[8]。また、インタビュアーの古河晋から「ポップスにめちゃくちゃ向き合った曲」にもなっている感じがする一方で、そこに「メッセージがたくさん詰まっているところ」に新しさを感じたと言われ、長屋はそうですね。こういうバラード調のメッセージソングって、あるようで意外となかったような気がしていて。その中でちゃんと伝えたいメッセージを、いいタイミングで残せてよかったなと思っています
と答えている[8]。歌詞について長屋は中学生って結構多感な時期で、いろんな変化が起きるじゃないですか。気持ちもそうだし、体も変わってくるし。わたしも性格上、大人になってからも新しいこと始めるのがすごく苦手だったんですよ。今も苦手な部分もあるんですけど。だからこその、このメッセージというか。変わっていくことを美しいものだと感じられるようになったからこそ書けたのかな
と語っている[9]。
リリースおよび演奏披露
「僕らはいきものだから」は、2024年9月20日に配信限定シングルとして発売され[10]、シングル発売と同日に新保拓人が監督を務めたミュージック・ビデオが公開された[4]。ミュージック・ビデオを制作したP.I.C.S.は、極端なクローズアップカットの連続で構成されたMVは、人の”いきもの”としてのリアリティを奇跡を感じさせる映像に仕上げました
と説明している[11]。
発売前の4月6日にNHK Eテレで放送された『発表!Nコン2024課題曲』に緑黄色社会が出演し、本作の合唱版が初披露されたほか本作に込められた思いが紹介された[12][13]。
7月1日、2024年8月・9月度放送のNHK総合『みんなのうた』の新曲の1つに本作が選出された[14][15]。同番組において緑黄色社会の楽曲が採用されるのは本作が初となった[14]。9月23日に開催された『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 in HITACHINAKA』では結城賢吾、オオノリュータロー、SAK.、佐々木詩織の4人で構成されるコーラスチームを迎えて披露された[16]。その後、10月4日に放送のNHK総合『あさイチ』で「恥ずかしいか青春は」とともに生演奏され[17]、同月8日に放送のNHK総合『うたコン』[18]や12日に放送のNHK総合『Venue101 EXTRA』でも披露された[19]。11月4日にNHK Eテレで生放送された『スゴEフェス2024』では、府中市立府中第四中学校の合唱部と共演したスペシャルバージョンで披露された[20]。その後、12月5日に放送のNHK総合『SONGS』でも披露された[21]。
映像外部リンク | |
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12月18日公開の『THE FIRST TAKE』第501回に登場し、コーラス隊を迎えてゴスペル風にアレンジした本作を披露した[22]。『THE FIRST TAKE』での披露に際して、メンバーは以下のコメントを残した[22]。
今回はコーラス隊を加えて披露させていただいたんですけど、
人間、いきものの声、生の声が増えたことによって
この曲の生々しさというか、魅力みたいなものをより引き出してもらったなと、
そのように思いました。
12月31日に放送された『第75回NHK紅白歌合戦』では、『第91回NHK全国学校音楽コンクール』中学の部で金賞を受賞した北上市内中学校6校合同チームとともに本作を披露した[23]。
評価
音楽ライターの長瀬昇は、本作の歌詞が成長という変化から逃れたいと願う子供の視点
から始まり、サビで成長を経験したあとの大人=現在の長屋から発するメッセージ
に転換することに触れ、恐れることなど何もないと、その生は祝福されて然るべきものだと、堂々と告げるのだ。また、サビを繰り返す度に「現在の長屋」が放つビブラートの利いたファルセットが迫力を増してゆき、成長を果たすことの貴さや喜びが音楽的にも表現されている
と評した[24]。
音楽ライターの高橋智樹は、《僕らはいきものだから/変わってゆく 心も身体も》というフレーズを通して、長屋の歌は10代ならではの「変化を恐れる気持ち」に寄り添うのみならず、《さよならだって繰り返す/変わりゆく僕らが美しいのです》と聴く者すべての人生を祝福するかのように響く。4人の音楽の訴求力と包容力を改めて克明に伝える名曲だ
と評した[25]。
クレジット
※出典[26]
- 長屋晴子 – Vocal, Chorus
- 小林壱誓 – Guitars, Chorus
- peppe – Piano, Keyboards, Chorus
- 穴見真吾 – Bass, Chorus
- LASTorder – Programming
- 比田井修 – Drums
- 吉田宇宙ストリングス – Strings
- 湯本淳希 – Trumpet
- Tocchi – Trombone
- 寺地美穂 – Sax
- 若山健太 – Oboe
- 橋本和也 – Flute
- 亜美 – Chorus
- 佐々木詩織 – Chorus
- 早川咲 – Chorus
- 青輝波美賀 – Chorus
- オオノリュータロー – Chorus
- 結城賢吾 – Chorus
- 村上宣之 – Recording & Mixing
チャート成績
チャート (2024年) | 最高位 |
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Japan Download Songs (Billboard JAPAN)[27] | 35 |
日本 (オリコンデジタルシングル)[28] | 30 |
脚注
注釈
- ^ 『第91回NHK全国学校音楽コンクール』での合唱編曲は桜田直子が手がけた[3]。
出典
- ^ 「緑黄色社会、9/20に新SG「僕らはいきものだから」リリース決定」『OTOTOY』オトトイ株式会社、2024年9月19日。2024年9月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月12日閲覧。
- ^ 「新曲「僕らはいきものだから」配信リリース!」『緑黄色社会 Official Site』2024年9月20日。2024年10月12日閲覧。
- ^ 「第91回 課題曲」日本放送協会。2024年5月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月12日閲覧。
- ^ a b 「緑黄色社会、【Nコン2024】課題曲の新曲「僕らはいきものだから」配信開始&MV公開へ」『Billboard JAPAN』阪神コンテンツリンク、2024年9月20日。2024年10月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月12日閲覧。
- ^ 緑黄色社会 [@ryokushaka]「\NEWS/ 「第91回 NHK全国学校音楽コンクール」中学校の部 課題曲制作を #緑黄色社会 が担当することが決定」2023年10月9日。X(旧Twitter)より2025年4月4日閲覧。
- ^ a b 音楽ナタリー編集部「緑黄色社会「NHK全国学校音楽コンクール」中学生の部の課題曲を制作(コメントあり)」『音楽ナタリー』ナターシャ、2023年10月9日。2023年10月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月12日閲覧。
- ^ 緑黄色社会 [@ryokushaka]「\NEWS/ 「第91回 NHK全国学校音楽コンクール」 #緑黄色社会 が制作を担当する 中学校の部 課題曲のタイトル発表」2024年3月8日。X(旧Twitter)より2025年4月4日閲覧。
- ^ a b 古河晋「緑黄色社会、“恥ずかしいか青春は”“僕らはいきものだから”“馬鹿の一つ覚え” 、詞曲を手掛ける曲が快作ばかりの長屋晴子の変化に迫る」『ROCKIN'ON JAPAN』第36巻第11号、ロッキング・オン、2024年9月30日、125頁。
- ^ 古河晋「緑黄色社会、“恥ずかしいか青春は”“僕らはいきものだから”“馬鹿の一つ覚え” 、詞曲を手掛ける曲が快作ばかりの長屋晴子の変化に迫る」『ROCKIN'ON JAPAN』第36巻第11号、ロッキング・オン、2024年9月30日、126頁。
- ^ 「緑黄色社会、『Nコン』に書き下ろした新曲「僕らはいきものだから」明日リリース」『BARKS』ジャパンミュージックネットワーク、2024年9月19日。2024年9月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月12日閲覧。
- ^ "緑黄色社会「僕らはいきものだから」|WORKS". P.I.C.S. 2024年11月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月31日閲覧。
- ^ 「緑黄色社会、4/6放送のNHK Eテレ"発表!Nコン2024課題曲"にて中学校の部 課題曲「僕らはいきものだから」初披露」『Skream!』激ロックエンタテインメント、2024年3月30日。2024年3月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月13日閲覧。
- ^ 緑黄色社会 [@ryokushaka]「「#僕らはいきものだから」合唱版いかがでしたでしょうか」2024年4月6日。X(旧Twitter)より2025年4月4日閲覧。
- ^ a b 「NHK『みんなのうた』2024年8月~9月新曲は緑黄色社会&大江裕、米津玄師「パプリカ」再放送も」『Billboard JAPAN』阪神コンテンツリンク、2024年7月1日。2024年7月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月12日閲覧。
- ^ 株式会社ロボット [@robot_inc]「僕らはいきものだから | NHK みんなのうた」2024年7月31日。X(旧Twitter)より2025年4月4日閲覧。
- ^ 「<ライブレポート>緑黄色社会、ひたちなかロッキンで見せた自分たちなりのロック」『Billboard JAPAN』阪神コンテンツリンク、2024年10月3日。2024年10月13日閲覧。
- ^ 緑黄色社会 [@ryokushaka]「Thank you✨ #あさイチ」2024年10月4日。X(旧Twitter)より2025年4月4日閲覧。
- ^ 緑黄色社会 [@ryokushaka]「「#僕らはいきものだから」を披露させていただきます」2024年10月8日。X(旧Twitter)より2025年4月4日閲覧。
- ^ 緑黄色社会 [@ryokushaka]「10/12(土) 23:00~23:30放送 NHK総合「Venue101 EXTRA」 #緑黄色社会 出演」2024年10月6日。X(旧Twitter)より2025年4月5日閲覧。
- ^ NHK全国学校音楽コンクール(Nコン) [@nhk_ncon]「\あす11/4(月・祝) #Eテレ 生放送📺/」2024年11月3日。X(旧Twitter)より2025年4月5日閲覧。
- ^ 音楽ナタリー編集部「緑黄色社会「SONGS」で初ワンマン行ったライブハウス訪問、名古屋の中学生と合唱」『音楽ナタリー』ナターシャ、2024年12月5日。2024年12月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月7日閲覧。
- ^ a b 「緑黄色社会 – 僕らはいきものだから / THE FIRST TAKE」『THE FIRST TIMES』ソニー・ミュージックマーケティングユナイテッド、ソニー・ミュージックソリューションズ、THE FIRST TAKE、2024年12月18日。2025年1月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月21日閲覧。
- ^ 村田幸子「紅白速報②新浜レオンさん、おなじみ膝スライディングはステージギリギリ 有吉ダンスも」『産経ニュース』産経新聞社、2024年12月31日。2024年12月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月31日閲覧。
- ^ 長瀬昇「DISC REVIEW : 「いきる」先にある強さと美しさをその身で示して-緑黄色社会『僕らはいきものだから』」『ROCKIN'ON JAPAN』第36巻第11号、ロッキング・オン、2024年9月30日、231頁。
- ^ 高橋智樹「【10リスト】緑黄色社会、一生聞き続けられる名曲10はこれだ!」『rockin'on.com』ロッキング・オン、2025年2月19日。2025年4月6日閲覧。
- ^ 『Channel U』(ブックレット)緑黄色社会、Epic Records Japan、2025年。ESCL-6057/9。
- ^ 「Billboard Japan Top Download Songs」『Billboard JAPAN』阪神コンテンツリンク、2024年9月25日。2024年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月14日閲覧。
- ^ 「オリコン週間 デジタルシングル(単曲)ランキング 2024年09月16日~2024年09月22日」『ORICON NEWS』oricon ME、2024年9月25日。2024年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月14日閲覧。
外部リンク
- 僕らはいきものだから - 歌ネット
- 僕らはいきものだから - 緑黄色社会 Official Site
- 第91回 課題曲紹介 - NHK
- 僕らはいきものだから | NHK みんなのうた
- 僕らはいきものだからのページへのリンク