倫理学への批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 15:07 UTC 版)
「オブジェクティビズム」の記事における「倫理学への批判」の解説
オブジェクティビズムの倫理学は、多くの哲学研究者から批判されてきた。哲学研究者のロバート・ノージックは、ランドの議論では、死ぬことや価値を持たないことを選好することが誰にとっても合理的でない理由を説明できないのだから、ランドの倫理学は根本的に成立していないと述べた。ノージックは、だから利己の道徳を養護するランドの試みは、ある種の論点先取なのだと主張している。またノージックは、デイヴィッド・ヒュームのis-ought問題(「-である」という命題からの推論で「-すべき」という命題を導くことはできないという問題)に対するランドの解決は不十分であるとも主張している。これに対して哲学研究者のダグラス・B.ラスムッセン(Douglas B. Rasmussen)とダグラス・デン・アイル(Douglas Den Uyl)は、ノージックはランドの議論を正しく説明していない主張している。 チャールズ・キング(Charles King)は、ランドが生命の価値を示すために(破壊不可能な)ロボットの例を使ったのは、誤りであり混乱を招くと批判した。これに対してポール・セント・F.ブレアは、「自分の議論はランドには認められないかもしれない」とした上で、ランドの倫理学的結論を擁護した。
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