作中で221Bを訪ねた人々
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「ベーカー街221B」の記事における「作中で221Bを訪ねた人々」の解説
221Bのホームズの下宿兼探偵事務所には、ボヘミア国王や英国首相も含めて多くの依頼人が訪れている。初期にはホームズに対抗心を抱いていたレストレード警部も、「六つのナポレオン」の頃には、しばしば221Bを訪れては談笑するくらいに打ち解けていた。女性の依頼人も多くいたが、その中にはのちにワトスン夫人となるメアリー・モースタン(『四つの署名』)もいる。 221Bにホームズを訪ねながら後に殺された依頼人は、「オレンジの種五つ」のジョン・オープンショウと、「踊る人形」のヒルトン・キュービットのふたり。前者の事件でホームズは大いに自尊心を傷つけられ、後者の事件ではワトスンもかつて見た事がないほどの落胆を見せた。 兄のマイクロフト・ホームズが221Bを訪ねたのは作中2度だけで、「ブルースパーティントン設計書」で、マイクロフトが来ると聞いたホームズは、これでは惑星も軌道を外れかねないと驚いている。ただし、マイクロフトは弟の依頼に応じて「最後の事件」から「空き家の冒険」までの間、ホームズの部屋をそのままにするようハドソン夫人に頼んでいるはずなので、他にも訪ねた事がある可能性もある。 依頼人だけでなく、ホームズに敵対する側の人々もたびたび221Bにやってきた。その中でも最も恐るべき人物はもちろんジェームズ・モリアーティ教授で、「最後の事件」で両者が対決するくだりはシリーズ屈指の名場面になっている。そのほか、ホームズの眼前で火掻き棒をねじまげて威嚇したグリムズビー・ロイロット博士(「まだらの紐」)や、ホームズも臍をかんで見送るしかなかった唯一の人物、恐喝王ミルヴァートン(「犯人は二人」)らが特筆される。 厳密には221Bに足を踏み入れたわけではないが、セバスチャン・モラン大佐(「空き家の冒険」)はホームズの部屋に銃弾を撃ちこんだ二人しかいない人物の1人である。なお、もう1人は他ならぬホームズ自身(「マスグレーヴ家の儀式」)。 もうひとり、やはりホームズの部屋を訪れたわけではないが特筆される人物は、221Bの下宿前で「おやすみなさい、シャーロック・ホームズさん」の言葉を残して去った「あの女性」ことアイリーン・アドラー(「ボヘミアの醜聞」)である。
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